テックビンディングの導入 Fritschi Diamir Vipec12
一昨年、長年使った兼用靴(ノルディカTR-12)がとうとう破損したので買い替えましたが、新しく買ったブーツ(Dynafit Zzero4C-TF)がテックビンディング対応になったので今更ながらテックビンディングを使用することが可能となりました。しかし、一昨年の時点で発売されていたテックビンディングは、セイフティリリース機構がトゥピースにはない、前圧もかからないなど万全ではなかったり、靴を履いたまま歩行と滑降の切り替えが出来なかったりなど、軽いというメリットはありますが山スキー用ビンディングとしての完成度は今一つといった感じで、実際に使ってみようという気にはまだなりませんでした。
ところが昨年、フリッチからVipec12が発売され、今まで敬遠していた要因が一気に解消してしまったようです。使わない理由もなくなってしまったので今季試しに購入してみました。
■板への取付け
板への取付けはゲージも実際に取付けてある実例もないので、まず紙ゲージ作りから始めました。
1. トゥピース、ヒールピース(ベースプレート)のねじ穴位置を実測
2. トゥピースに靴を取り付けネジ穴位置からブーツセンターまでの間隔を実測
3. ヒールピースにブーツをセットし、ブーツセンターからベースプレートのねじ穴の間隔を実測
4. 上記のデータからCADで作図したゲージを印刷して完成
取付けはインサートビスでおこないました。Vipec12はトゥピースはバカ穴での固定、ベースプレートは皿ネジですが前後の位置はヒールピースをスライドさせて調整するので、ネジ穴の位置精度は今までのディアミールに比べて多少低くても大丈夫なので加工は楽だと思います。
ソール長295mmのブーツの場合、ベースプレートを可動範囲の中央の位置で取付けると従来のディアミールEXPLLORE Sなどの後部ねじ穴が若干干渉しますが、Vipec12のヒールピースは前後14mmほど調整範囲があるので、ベースプレートを前方に5mmほどずらして取付ける事で全く問題ありませんでした。取付けねじはトゥピースは六角穴付きボタンネジ5mm×12mm、ベースプレートは六角穴付き皿ネジ5mm×12mmを使用しました。
また、Vipec12はヒールピースを取付けるベースプレートが2種類あり、ロングタイプ(ガイディングレンタルプレート)はヒールピースを60mm動かすことが出来るので様々な大きさのブーツを装着することが出来ます。
(2016年2月記)