南会津 実川・矢櫃沢〜大丈田代


2008年9月28日  メンバー:森田L、浅原、安倍、桑原、徳山


 今年3回計画して悪天で3回とも流れてしまった檜枝岐川・下ノ沢を、4度目の正直とまた計画したのですが果たしてその結果は・・・。

9/26 JR秋葉原駅に23時集合。浅原さんが直前で参加が危ぶまれたようだが何とか切り抜けたようで少し遅れただけで無事合流。扇大橋から首都高に乗り東北道を北上。大谷PAで今回、天候が必ずしも良くないので場所を奥鬼怒の沢に変更するか協議したが、取り合えず予定通り下ノ沢ということに決定。西那須野塩原ICで下りてすぐの道の駅にて仮眠。

9/27 朝から少し雨がぱらついていてい虹が見える。何かいやな感じだがとりあえず檜枝岐に向かう。案の定、会津駒の登山口は雨が降っていて、そのまま車の中で昼まで待ったが回復せず、下ノ沢はあきらめ蕎麦屋に入って今後の予定を話す。結局、今日は実川林道辺りで幕営して、翌日矢櫃沢から大丈田代を目指そうということになった。不思議なもので偶然にも誰も行ったことがなく、かつ皆さん以前から気になっていた所であるということで代案とはいえ全員大変乗り気である。
 林道脇に適当な場所を見つけ、大量に薪を集めて2時頃からたき火を囲んで宴会モードとなる。搾れば水がでてくるほどびしょびしょな薪ばかりであったが、翌朝には見事にきれいになくなっていた。私はたき火横で寝てしまったが3季用シュラフだったのでそれほど寒くはなかった。

9/28 テント撤収後、矢櫃沢にかかる橋まで移動して入渓。いきなり滝場が連続する。最初の3mを右から、次の2mを左から越え、続く3mを右、4m滝を水流右を登るときれいなナメ滝となる。その上で倒木にブナハリダケを発見。徳山さんと浅原さんが早速採取。
 続くゴルジュの中の2m・4m滝は右側を巻き気味にトラバースして越えると6m滝となる。ここは左のルンゼにロープがぶら下がっていて最後は岩の間をくぐるように登る。この滝を越えると再び倒木にブナハリダケがたくさんついている!。またもや浅原さんと徳山さんは採取に勤しむ。結構大量な収穫となった。お二方はブナハリだけでは飽きたらず、マイタケを求めてミズナラの木があると根本のチェックに余念がない。その先、左側が壁の2m・4m連瀑を右から越えるときれいな8mナメ滝となり、釜をへつって右から取り付く。
 その先しばらくは滝はない中どんどん歩いていくと再び滝場となり、最初のきれいな4mナメ滝を右から問題なく越え、4つほど滝を問題なく越えていく。さらに進むと泥壁に囲まれた奇妙な2m滝となる。右の泥壁を笹をつかみながら一段上がって巻くと滝はなくなり、傾斜のなくなった沢を歩いていくようになる。最後は多少の藪こぎを覚悟していたが、最後に現れた二俣状の真ん中に付けられた踏み跡のようなものを追うと僅かで広大な大丈田代に飛び出した。意外にあっけない最後だったが実に感動的である!。
 大丈田代は草紅葉が実に美しい。地面はまだ乾燥しておらず全体的に湿った感じで座って休むことは出来ないので、真ん中に島のようになっている立木の周りの乾いているところにザックを置いてまずは乾杯!。そのまま大休止として周辺を散策することとする。
 池塘は残念ながら無いが中央に川が流れていた。地形図によると隣にほぼ同じ大きさの湿原があるので一人で行ってみるとつながっている感じで、湿原状の所をつないでいくと藪漕ぎもなくすぐに出る事が出来た。出た瞬間、湿原の中にいた大きな鹿がこちらの気配を感じたのか、ピッという鳴き声と共に走り去っていった。小さなプレートが木に取り付けてあり、「クビレ下田代」と書いてある。
 あまりに素晴らしいので他のメンバーも呼ぶ(途中浅原さんにちょっと不幸が・・・)。こちらの湿原は大丈田代よりも水分が多いようで、ジャンプするとその周辺5m位が上下に震動する感じである。結局1時間程滞在してその景観、雰囲気を十分堪能し、つるこけももをコップ一杯採集して名残惜しいが下山にかかる。
 往路を戻るが、下降は1ヶ所補助ロープを使ったが特に問題なく、途中から先行させていただき釣りながら下る。ここの岩魚は警戒心が強いのか食いが浅く、極端に遅あわせのつもりでも何度かばらしてしまい、かなり下ってちょうど後続が追いついてきた所でようやく1匹釣り上げる事が出来た。今日は食べる予定はないのでその場でリリース。
 下山後、檜枝岐温泉「燧の湯」にて入浴して帰路につく。途中、上河内SAで餃子セットを食べ、渋滞もなく順調に帰宅する事が出来た。


 結局下ノ沢は行けずじまいで今年は余程縁がなかったとしか言いようがありませんが、以前から行きたかった矢櫃沢から大丈田代が実現し、転戦とはいえ100点満点の山行でした。木道などで整備されていない誰もいない湿原は本当に素晴らしいですね。クビレ下田代での鹿との遭遇も大変印象的でした。収穫したブナハリダケは私が全部いただいたのですが、塩漬けにしておくと保存もきき、食感もよくしばらく楽しめました。
 臨機応変な変更に同行して下さったメンバーの方々、ありがとうございました。


コースタイム
9/28 矢櫃橋(7:20)―大丈田代(9:45〜10:50)―矢櫃橋(?)

遡行図
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