上信 白砂川・魚ノ沢


2008年7月12日  メンバー:森田L、畔上、石島、今井(敏)、今井(涼)、田中(美)、徳山


 今回は梅雨の晴れ間をねらって日帰りで先日悪天で変更した魚ノ沢に行って来ました。滝登りが楽しめるとあるので、この人数だとどうなるのかちょっと心配でもありましたが・・・。

7/11 JR高円寺駅に22:00集合、練馬ICから関越道に乗る。23:00上里SAにて今井車と合流し渋川伊香保ICで関越道を下り野反湖方面に向かう。途中、道の駅での仮眠も考えたがいい場所がなく、結局野反峠の駐車場まで行き宴会の後仮眠。

7/12 今回は魚ノ沢の左俣を下降しての入渓なので車道を1376m標高点の先まで車で移動して下降を開始する。藪の中をわずかで沢形がはっきりしてナメの続く歩きやすい沢となりどんどん下降する。このまま二俣まで下りられれば最高なのだがそうは問屋がおろさず、もうすぐ二俣というところで数段の大滝が現れ、右岸の大高巻きとなる。踏み跡ははっきりしているのだが沢のトラバースなどにやや悪いところもあり2回ほどロープを使用する。人数もいるので結構時間がかかり、二俣までは約2時間ほどかかってしまった。
 右俣に入るとしばらくは時折小滝が現れる程度の中をどんどん歩いていく。両岸狭まりトイ状の小滝が連続する所を越え、2段8m滝を過ぎると右から沢が入り奥の二俣となる。最初の8mCS滝は水流のすぐ左を登り、ロープを固定して後続はさらに左側を登ってくる。次の8m滝は最初右の側壁を登る感じで途中から水流近くに戻り飛沫を浴びて右の凹角を登る。なかなか楽しい。
 つぎに現れた10m滝は右壁を登るのだが、途中に残置ハーケンにスリングがかかっていて、それに足をかけてA0で登るようだが、なんとかフリーで登ろうと無理した結果足がつってしまった。情けないが何とかそこは這い上がって最後は落ち口を左に渡る。楽に登れそうだったのでロープを引かずに行ったが見た目より悪く後続にはロープ使用。
 続くトイ状4mは左の一段上を笹をつかみながら登る。さらにトイ状滝が続き最初の一歩はオポジションで左に移り登る。傾斜の緩い美しい5mナメ滝を左から登り、続く緑の苔がきれいな3mナメ滝を過ぎると2段10m滝となる。下段は緩く問題なく登る。次もまた2条の綺麗な10m滝が続き、今度は水流左を念のためロープを引いて快適に登る。
 この先、小滝を2つほど越えると雪解け跡と思われる土や草が大量に積もっているところがあり雪渓のあることを予感させる。右から2m、左から6mの滝で支沢が合わさり、4mナメ滝を越えるとやや傾斜のある素晴らしいナメが続き歓声があがる。ナメの終わりは4m滝となっていて、その下で左から支沢がやはり滝となって入る。この滝を越えるといよいよ大滝50mとなる。
 大滝は木々の緑の中をさらさらと流れる様が何ともいい感じである。傾斜はそれほどきつくなく、落ち口は下からはよく見えない。途中、草の生えているテラスでピッチを切る。下段は楽に登れるが、上段はややホールドが細かく、微妙な凹凸を拾う部分もあり、フリクションを効かせて気持ちよく登ることができる。途中に縦リスになんだか抜けそうな?錆びた縦型ハーケンが1本あり気休めにランニングをとってどんどん登る。最後は左の灌木を絡みながら落ち口へ。落ち口から見下ろすと上部のナメから先が切れ落ちている感じが気持ちよく、とても幸せな気分になることができる滝である。今回は人数が多いので、結局この滝を登り終えるのに1時間以上かかってしまったが楽しい登攀だった。
 大滝を越えると雪渓が現れ、細々とつながっているスノーブリッジも一カ所くぐったが特に問題はなく、あとはつめ上がるだけだと思っていたが最後のもろい12m滝というのが本当にもろく、水流左を今井さんがリードしてくださったが上部が悪そうだったのでそのロープを右に手繰って右を登り、時間もおそいのでもう一本ロープを出して落石に注意しながら2人同時に登ってもらう。
 さてあとはもうなにもないと思っていたら大間違い。大きな雪渓が現れ横の草付きを絡みながら雪渓の上を歩いたりして越えると先にも見た目に明らかに絶悪な雪渓がずっと続いている・・・。ここはそういう沢なのか?と正直唖然としてしまったが稜線は近いので左から入る支流に逃げることにする。沢形があるうちは快適だったが、やがてすばらしい草原の中?を登るようになり(人によっては悪い草付き???)、おまけにぶよがまとわりついてくるのにはいささか閉口する。最後は灌木の藪を少々漕ぐと登山道に出た。
 すでに時刻はなんと17時を回っていたが、八間山の山頂に向かう。ほぼ快晴の山頂はやはり気分がいいものだ。しばし休憩の後下山。野反峠まで30分足らずだが、ニッコウキスゲがすばらしい。今井さんと私は先に下山して車を回収する。
 下山後、道の駅六合の「くつろぎの湯」で入浴、途中ゆっくりと夕食をとり帰途につく。下山がやや遅かったので、さすがに帰宅は午前1時となってしまった。


 前回天気予報が悪くて流れた魚ノ沢を早くも登ってくることができて良かったですが、想像以上に滝の登攀が楽しめる好渓だと思いました。しっかりロープを使うところも多かったので人数が多いとやたら時間がかかる可能性もありますが、足の揃った少人数のパーティーならばもっと短時間に終了することでしょう。下山が大変短いので、沢の中でゆっくり出来て良かったと思います。緊張感なくのんびり滝登りを満喫した1日でした。


コースタイム
7/12 下降点(7:20)―二俣(9:20)―大滝(13:15)―登山道(17:10)―八間山(17:20)

遡行図
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