会津 霧来沢・もうがけ沢


2008年7月20日  メンバー:森田CL、田中(仁)SL、新井、飯田、嶋、長野


 今年の海の日3連休は、昨年悪天で流れてしまった霧来沢周辺へ行って来ました。少々アクシデントがあり、もうがけ沢1本しか登ることが出来ませんでしたが大変楽しめる山行でした。

7/18 JR矢野口駅に22:00に飯田さんと待ち合わせ、調布ICから中央道経由で東北道へに乗る。23:30蓮田SAで新井車と合流予定だったが、30分以上も早く着いてしまった。郡山JCTから磐越道へ。会津坂下ICで下り、道の駅「会津柳津」にて小宴会の後仮眠。

7/19 天気のいい朝を迎え早速御神楽岳登山口へ移動。霧来沢沿いの林道は未舗装ながらとてもいい道で、登山口まで問題なく入ることが出来た。遡行準備をして出発。
 沢沿いの登山道を歩いていくと立派な滝がある。登山道は右を大きく巻いているので八乙女滝だと思うのだがまだ時間が早すぎる・・・。巻き終わって沢に戻ったところでどう見ても八乙女滝だということで沢に下りて遡行を開始する。すぐにもうがけ沢出合に到着。登山口から30分もかかっていないようである。
 幕営適地を探し荷物をデポしていよいよもうがけ沢へ入る。ところが10分ほど歩いたところで飯田さんが浮き石でバランスを崩して手をついた時に手を怪我してしまい、急遽BCまで戻り飯田さんと私は下山して病院へ向かうこととなる。結局そのまま飯田さんは残念ながら帰宅し、私はBCまで戻る。
 戻ってみるとなぜかみなさん行動せずに河原で昼寝といった感じでのんびりと過ごしていた。もうがけ沢は明日ということで・・・。飯田さんが途中帰宅は誠に残念ですが、飯田さんの分まで楽しまなければと夜の宴会には抜かりがない。なにせアルコールは日本酒・焼酎・ウイスキー・赤白ワイン・生ジュースの各種カクテル、そしてもちろんビールとまさに何でもある。夕方岩魚を釣ってみるがほとんど入れ食い状態で、釣り上げた岩魚はじっくりと塩焼きにする。今日はまともな行動はしなかったものの、明日のもうがけ沢に期待しつつ幸せな気分で幕を閉じる。

7/20 今日こそもうがけ沢を遡行すべく7:10出発。昨日歩いたトイ状の緑の滝を過ぎ、青いナメと小滝を越えて左から支流が滝で入ると両岸狭まり、奥に15mスラブ滝が現れる。水線沿いの通過は不可能で右の側壁を登ってみるが結局樹林のあるところまで追いやられる。下を覗き込むと緑の岩で構成されている滝と釜が美しく迫力がある。しかし、先にももう一つ滝が見え登れるかわからなかったのでそのまま巻いてしまう。田中(仁)さんはフリーで登ってくるが、他のメンバーは少し戻って下から巻いてきた。途中で見えたもう一つ先の滝の上で沢に戻る。
 続く2m滝は釜を腰まで水に浸かり、途中からつっぱりで越えると黒い岩の10m滝となる。この滝は下部がハングしていたので嶋さんが水流裏をくぐって来る。ここも直登は無理で右のルンゼ状を登り上の5m滝と共に巻く。
 再び綺麗な青いナメが現れ、さらに進むとまた直登不能な多段10m滝となる。左から巻くが、この辺はどうも地形図上での現在位置が今ひとつはっきりせず、疑心暗鬼のなか進むことになる。どう考えてもほかにルートはないので間違っているとは考えられないのだが・・・。
 巻き終わると今度は立派な30mナメ滝が現れ歓声が上がる。ここは下部は右のルンゼを登るが、途中から水流右のスラブに移り気持ちよくどんどん登る。高度感はあるがロープを使用するほどではない。この滝を越えると渓相は一転し、素晴らしい平ナメが続いている!。何とも劇的な変化である。
 ナメを少し進むと左からやや傾斜のあるナメの支流が合わさり、そちらを登ると突然辺りは開けて眼前に幻の滝が姿を現す。これまたこれ以上望めない劇的な登場である!。幻の滝は途中草が生えているスラブを何条もの水がさらさらと流れている何ともいえない風体で、個人的にはとても心和む優しい雰囲気に感じる。とにかくこんな滝は今まで見た事がないのは確かである。しかも、一番右側の水流沿いにフリーでどんどん登っていくことが出来る。上部はホールドが乏しく、もし行き詰まったら大変だが、傾斜が緩いのでフリクションを効かせて楽しく登る事が出来た。下を見下ろすとなかなかの高度感で何とも気分がいい。落ち口は完全に滑り台のようなナメ滝で右の樹林を絡みながら慎重に登る。ここのみ念のためロープを出す。
 幻の滝に十分満足した我々だが、この先はさらにもうがけ沢の本領発揮といったところで、平らなナメが延々と続くのである。樹林の中を舗装道路のようなナメをどんどん登っていく。途中、甌穴のプールで嶋さんが水浴びなどして楽しんでいる。最初の二俣は沢床の低い左に入り、次の三俣状はここ登れるの?という急傾斜でナメが続いている真ん中をルートにとる。フリクションぎりぎりといった感じでなかなか楽しい。
 やがてあっけなく沢形がなくなり、ブナ林の中を大した藪もなく途中まで進むが、林道に直接出るため左にトラバースを開始する辺りから藪がひどくなる。沢形を下降する事も出来たが、長野さんが頑なにトラバースを続けた結果、最短の位置で見事に林道へと出た。あとは林道を下り、もうがけ沢出合付近に出る沢を下降してBCへ戻る。
 今晩は岩魚の刺身用にと良型を1匹釣ったあとは新井さんと嶋さんも釣りにチャレンジし、見事に1匹づつ釣り上げる。宴会が始まると、たき火の上でオイルサーディンのタマネギ添えや鯣や牛タンを焼いたり、オリーブオイルでゴーヤや煮干しを揚げて食べたり、ひじきに切り干し大根、岩魚の刺身と塩焼き、相変わらず豊富なお酒類と今日の素晴らしい沢の余韻に浸るにはあまりにも豊富な食材で誠に至福の一時となったのであった。

7/21 今日はもう1本登ってから下山することも考えられたが、田中(仁)さんの足の親指の爪が割れてしまっているということでのんびりと下山ということとする。車に戻ってから昨日下山に使った林道に車で入り、「幻の滝」を見ることが出来る所があるか行ってみたが結局それらしいところは見つからなかった。以前は展望台や幻の滝への遊歩道があったという記載も見るのだが・・・。その後、早戸温泉・つるの湯で入浴後帰途につく。


 今回は、3日間でもうがけ沢のみという結果になりましたが、BCでのんびりすることが出来てとても満足のいく山行になりました。昨年行けなかったもうがけ沢も予想以上に素晴らしく、幻の滝はもとより、ナメの沢としても天下一品だと思いました。アクシデントはありましたが、その対応を含めてパーティー一丸となって行動できたと思います。また、いろいろな食材がどんどん出てきてBCの山行の素晴らしさ??を心ゆくまで満喫しました。メンバーの皆様、ありがとうございました。


コースタイム
7/20 もうがけ沢出合(7:10)―幻の滝(9:30)―林道(11:30)―下降地点(?)―BC(14:?)

遡行図
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