奥秩父 一ノ瀬川・水干沢


2008年10月26日  メンバー:森田L、新井、畔上、斎藤


 紅葉を楽しみに近郊の沢登りを計画しましたが、変更につぐ変更…。しかし結局は紅葉を満喫してくる事が出来ました。

10/25 10:30JR三鷹駅に集合、後山林道ゲート前で新井車と合流、テントで宴会となるが、明日は当初の目的地であった青岩谷は林道が奥まで入れないのであきらめ塩沢遡行、七ツ石尾根下降ということに変更していた事をまず確認。何だかんだで結構飲んだのち仮眠となる。

10/26 朝からどんよりとして小雨まで降ってきてしまった。今日の塩沢は、林道歩きも含めて結構行程が長いので、この天候ではもっと短く手軽に遡行出来る所に変更しようということになり、ここから近い所で一ノ瀬川の源流、水干・黒エンジュ沢あたりに行ってみる事に決定、テントを撤収し移動する。
 一ノ瀬林道に入り、下山予定の中島川橋に新井さんの車を置いておき、私の車で入渓点の作場平橋に行くが、結構車が停まっていて賑わっている。最初は登山道を歩き、沢を横切る所から入渓するのだが、いきなり橋の所で沢がほぼ1:1に分岐している。地図は急遽目的地を変えたためエアリアマップしかなかったので解像度不足なのだがどうもその様な分岐は見当たらない。もしかしたら登山道の位置がちょっと違っていて左がヤブ沢という可能性もあるので右の沢に入りしばらく歩くと、なんと大きなインゼルであった(後で遡行図を見たらきちんと書いてあった)。
 時折ナメっぽくなる事があるが概ね何もない沢を花歌交じりで登って行く。沢は平凡なのだがこの辺は丁度紅葉がピークの様で、木々が美しく色づいている中をどんどん歩いていく。途中、山葡萄があり食べてみると完熟でとても美味しい!。
 しばらく何も考えずに歩いていくと道が横切る。偶然人がいたので、「この道はどこから来るのですか?」と尋ねると、「判らないと」の返答(??この人はどこから来たの?)。その先、しばらくナメが続く渓相となり、埋まっている所はあるもののなかなかきれいである。おまけに岩魚まで泳いでいるのが見える。ところが渓相が綺麗になってくるのと反比例するかのように紅葉がピークを過ぎてきてしまった。
 右から顕著な沢が入り、本流と思われる左は見事なナメが続いているところで、もしかしたら右が黒エンジュ沢ではないかと一瞬思ったが、何分エアリアマップでは今一つ地形確認に自信が無い。しかも、この二俣でどっちに行くかと考えたら、どうしたっていかにも綺麗そうな左に行きたくなるものである。というわけであまり考えても仕方がないので左へ進む。
 ナメは結構続き、幅広の3mナメ滝を左から越えると左から支沢が入る。こんな所にこんなナメの沢があろうとはちょっと想像出来ないくらいだ。紅葉が殆ど終わりかけているのが誠に残念で、盛りの頃にくれば紅葉とナメが相俟ってなお美しかったろうと思う。
 やがて沢は薮っぽくなってきてあっりと登山道が横切る。この時点で水干沢に入った事が確定(実は最初はナメが多そうで下山も早い黒エンジュ沢へ行こうと話していた…)、最終目標は水干神社という事になった。
 登山道を過ぎ少し進むと右から支沢が入り、4m程のナメ滝となる。最後の滝だが、本日最も滝らしい滝である。水流左を簡単に越え、どんどん登って行くとなぜか左に道が合わさる。何だろうと思ったがその道を登って行くとすぐに登山道へ。どうやらこの道は、多摩川の最初の一滴の水に触る事が出来るという道であるらしい。
 実に久しぶりの水干である。ただ登山道に沢が横切っているだけの所だが、多摩川源流というだけでなんとなく特別な所に思えるのも不思議なものだ。特に風光明媚な物があるわけではないが、正面の展望は良く大菩薩嶺や富士山が山頂は雲の中だが良くが見える。せっかくなのでちょっと上にある祠まで登ろうと沢状のところを上がっていくがけっこう悪く、祠に着いてみると右から回り込む様にちゃんとした踏み跡が続いていた…。
 のんびりと下山にかかるが、下るに連れてまた紅葉がどんどん盛りになって来る様が何とも楽しい。中腹からカラマツも交え本当に紅葉を満喫する事が出来た。下山後、「丹波山温泉のめこい湯」で入浴し、食事をとってから帰途に付く。


 今回は林道が通行止めになっているので青岩谷を塩沢に変更した計画を、現地で再びその場にある資料を見ながら水干・黒エンジュ沢に変えたという全く場当たり的な山行だったのですが、のんびり歩くだけの水干沢と紅葉の組合せが予想外に(?)素晴らしく、なんだかすごくいい拾いものをしたような、本当に得した気分になった一日でした。最後が多摩川源流というおまけ付きというのもなかなか良かったですね。手軽な紅葉ハイクとしてお勧めです。


コースタイム
10/26 作場平橋(9:20)―水干(11:45〜12:30)―中島川橋(13:45)

遡行図
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