栗子山塊 刈安川・合沢〜樋ノ口沢(下降) 他
2008年9月15日〜16日 メンバー:森田(真)、森田(伸)
娘が小学校の自然教室で3日間居ない事を利用して12年ぶりに家内と2人で沢に行ってきました。果たしてどうなる事やら楽しみでもあり不安でもあり・・・。
9/15 娘を2泊3日の自然学校に送り出してから10:00頃自宅を出発。当初の予定ではどこか簡単で短い1泊の沢にと思っていたが、天候があまり優れない様なので日帰り2本とし、何分、家内は随分久しぶりの沢登りなので今日は奥多摩の盆堀川・棡葉窪で足慣らしをしようということになる。とりあえず何とか無事遡行を終る事が出来、つるつる温泉で入浴後、東北道で北上する。安達太良SAにて仮眠。
9/16 随分早く仮眠したので3時頃移動を開始する。福島飯坂ICから国道13号線で入渓点である西栗子トンネル出口に向かう。まだ暗いうちに到着したので、国道の駐車余地に駐車して明るくなるまでもう少し寝ることとする。
明るくなるとようやく辺りの様子がわかり、準備をして6:30出発する。合沢沿いの林道は入り口は少々分かりづらいがまだ十分歩行は可能である。林道が途切れるところまで歩き沢に下りると、少々藪っぽいながらいきなりナメが続く渓相となる。
ナメ滝をいくつか越えて進むと地形図ではちょっと判別できない二俣状の分岐があり、左に入りしばらく歩いていくと右の水流と合流し大きなインゼルであることがわった。奇麗な3mナメ滝を過ぎるとまた小さなインゼルとなる。ナメ小滝の上で支沢が滝となって入り、さらに進むと地形図で滝記号になっている黒滝となる。5m程の滝で確かに水流沿いの岩は黒い色をしている。難なく右から登る。
さらに2mほどの小滝を2つばかり過ぎると沢は北に方向を変え、右側がスラブとなる辺りからすばらしいナメが連続するようになる。しばらく気分良く歩いていくと二俣となり、右はナメが続いているが左は一旦途切れる。
ここは左に入るが、ここから先がだんだん傾斜が増し、実にすばらしいナメ滝の連続となるのである。
3m、10mナメ滝と特に困難なところはなく進んでいくが、一際きれいな20mナメ滝は傾斜はそれ程強くないが滑りやすく、水流左を登るが念のためロープを使用する。続く3mナメ滝は水流左から越える。その先、一旦ナメは途切れるがすぐにナメ多段滝となり、20m4段滝、4mトイ状滝、2段6mナメ滝とどんどん越えて行く。
やがて傾斜が緩み滝場は終わるが、相変わらずナメ床のままの沢を気持よくひたひた歩いていくと奥ノ二俣となる。左に入り少し進むと沢が東に曲がり、この辺で左の尾根に上がる事にする。しばらく休憩するが、なんと細くなったナメの源頭にもまだかなり大きな岩魚が泳いでいる。これなら手づかみし放題といった感じである。人があまり入らない所為か本来の自然の姿を残しているすばらしい場所であると感じた。
今回、地形図を眺めていてこの地点から左の尾根を乗越して樋ノ口沢を下降するルートを思いついたが、少なくとも登りに関してはこれ以上は望めない程の大成功で、なんと10歩ほど登ればもう尾根の上に出てしまった!。全くこんな事は今まで経験した事がない。ところがいざ下り出すと、最初は藪も薄く問題なかったが、なかなか沢型が現れず、やがて密笹の中を下るようになる。
途中から左によって早く沢に出ようと試みたが、ようやく沢に出たと思っても沢筋がまた藪っぽくて閉口する。時間的には大して長い時間ではなかったのできつくは感じなかったが、こちらの沢も総じてナメ床が多く、藪がすっきりしていればさぞかし楽な下降だろうになどとと思いながら下っていく。
ところが、途中から左岸に踏み跡のようなものを見つけ入ってみるとどうやら沢沿いにつながっている様でそれを利用してどんどん下っていく。踏み跡と言っても非常にかすかなもので、ところどころ判らなくなるが何とかつなげて行けるといった感じである。一旦沢を渡るが対岸にもきちんと続いていて地形図にある点線の道につながっていた様である。結局そのまま踏み跡を辿って国道まで出ることが出来た。家内も昨日とは打って変わって大変満足げな表情であった。
下山後、飯坂温泉の「ビュー飯坂」で入浴し、山行の帰りに何度か寄った事がある鉄平ラーメンで食事をして福島飯坂ICから東北道に乗り帰途についた。
家内が実に久しぶりの沢登りだったので、棡葉窪ではいったいどうなる事かと思いましたが(?)、合沢は技術的に難しい所はなくナメのきれいなとてもいい沢でした。あまり人が入っていないのか源頭まで岩魚がたくさんいて嬉しくなってしまいましたが、こういう沢は岩魚を獲る事なく、是非見て楽しむ沢として残しておきたい気がしました。今回の下降ルートは車に戻るには大変都合がいいですが、樋ノ口沢源頭は薮が濃いのが少々難点でしょう。まあつめが楽な分多少下降で苦労しても相殺されると思いますが・・・。
コースタイム
9/16 国道駐車地点(6:30)―黒滝(7:45)―二俣(8:15)―遡行終了地点(9:30)―国道(11:55)
遡行図
このページのトップへ