今回はもともと燧ケ岳で山スキー納めをした後、山菜を採って山菜ずくしの宴会をして楽しもうという計画だったのですが、天候が悪かったので残念ながら中止とし、代わりに考えたのがこの沢登り計画でした。
5/19 21:30にJR三鷹駅集合の予定でだったが、諸事情で石島さんは車で直接来ることになり、上野原で合流して大峠に向かう。駐車場には既に何台か車が停まっていてテントを張るいい場所がなかったため車の中で宴会ということになり、そのまま車中泊となる。
5/20 朝は結構寒い。充分に日が昇るまで待って8:30出発。車道を入渓点の真木橋まで歩くが、辺りはカラマツの新緑が素晴らしく、富士山が実に美しい姿を見せている。橋から入渓してしばらくは単調なゴーロ歩きが続く。なぜか沢の中には工事用?の赤テープや標識が続いている。滝らしいものはなく、ちょっと荒れた感じの中をどんどん歩いていく。いい加減何か出てきてほしいと思い始める頃、ようやくゴルジュとなり沢らしくなる。ゴルジュの中は傾斜の緩い滝が続いている感じでなかなか楽しめる。このゴルジュの出口が核心のCS滝で、水流中のホールドを掴むと水は恐ろしく冷たく、濡れた岩を触っているだけでも手が痛くなってくるほどなので、前回遡行したときと同様に残置支点を使って簡単に越えてしまう。簡単とは言っても後続には念のためロープを出す。
その先、少し歩くと三俣となり真中の沢を進み、ぼろぼろのCS滝を左から登ると最後のスラブ帯となる。スラブといっても傾斜が緩いのでロープを使うほどではなく、青空を仰ぎながら気持ちよく登っていく。だんだん幅が狭くなり、そのまま忠実に登っていくとやがて沢形が終わり、樹林の中をひと登りで稜線の登山道に飛び出す。右に僅かで黒岳である。
黒岳山頂は樹林の中のピークで展望がないので、殆どの登山者が写真を撮るだけで通り過ぎて行ってしまうが、我々は今回の沢で唯一のピークなので少しのんびりする。乾杯の後、斉藤さんの持って来たりんごをいただく。下山路は石島さんが履き替える靴をザックに入れるのを忘れてしまい沢靴のままだった所為か?何度も滑って転びながら下りていくことになった。
下山後、不要な荷物は車に置いて今度は雁ヶ腹摺山に登る。途中、登山道沿いに花や草を見ながら登っていくが、なぜか話題は「食べられるかどうか」に集中している。はげしい?道のりであったがひと登りで山頂へ到着。
雲が多くなったが、富士山の展望が素晴らしい。山頂から少し下ったかやとの斜面で一休み。日差しが雲に遮られると少々肌寒いが、晴れていれば昼寝をしたらさぞ気持ちいいだろう。いつしか富士山の頂上は雲で隠れてしまい、お腹も空いてきたので下山にかかる。靴を履き替えている石島さんは今度は一度も転ばなかった。
下山後、上野原でほうとうを食べて石島さんと別れ、中央道に入ろうとしたところ小仏トンネルまで渋滞していたので一般道で帰宅した。
赤岩沢は以前11月に遡行したことがありましたが、今回は新緑の中、また違った味わいで意外なほど?楽しめました。全体的に以前よりもガレで埋まっている所が多く感じられ、楽しめるのはゴルジュの中と最後のスラブだけなのですが、短い沢なのでそれで充分だと思いました。遡行後は是非とも雁ヶ腹摺山に立ち寄って、見事な富士山の景色を眺めてから帰路につきたいものです。
2007年の記録へ |