今回はたけのこ沢登り集中という事で、安達太良・箕輪山にたけのこを採りながら湯川・東鴉川・仏沢の3本の沢から集中するという企画です。果たして全員無事に集合出来るのでしょうか。また、藪漕ぎ無しを目標に再挑戦の仏沢の結果はいかに・・・。
6/16 佐治さん宅に21:40、最寄の駅に21:45集合で全員合流。首都高から順調に東北道に入り上河内SAで他の車と合流する。そのまま北上を続け、二本松ICで東北道を下り、湯川パーティーの入渓地点である塩沢スキー場の駐車場でテントを張って仮眠とする。
6/17 朝目覚めると天気は良く、撤収後、湯川パーティー8名はそのまま準備して出発となるが、他の2パーティーは入渓点まで車で移動する事になる。東鴉川にかかる橋で東鴉川パーティー7名とわかれる。確かにここまでは晴れていた。しかし、土湯トンネルを抜けると一面真っ白な世界となってしまい、辺りは霧雨模様である。「何故だ!」と自問自答しながらもとりあえず箕輪スキー場の駐車場に車を停めて出発準備をしていると何とか雨はやんできた。
入渓してすぐに二俣となり、水量の少ない右俣に入ると赤テープが有る道が横切る。しばらく進むと10m程のナメ滝となる。なかなか迫力があり美しい。傾斜が緩いので簡単に登ることが出来る。その後またしばらくは滝は無く、取水口からのものと思われるゴミが多くあまり気持ちが良いとは言えない。取水口では斎藤さんがとんでもないものを発見する(何でこんなところに・・・)。
ここを過ぎるとゴミも全く無くなりナメや小滝も出てきて沢登りらしくなってくる。天候が今一つ回復しないのを気にしながら今回の山行の主目的であるたけのこを採りながら登っていくと、この沢の核心部である「長く美しいナメ」に到着する。入口の最初のナメ滝の前で小休止。天候もようやく濃い雲からは抜けた様で安心する。
8mナメ滝を越えるとちょっと傾斜のある、といっても滝という程ではない程好い傾斜がずっと続いており、ただただひたすらにはしゃぎながら登る。相変わらずここのナメは素晴らしい。岩肌を音をたてて流れ落ちる水流が実にいい感じである。ロープを使うところも無く快適に登って行くと、3mCS滝に行く手を阻まれるが、斎藤さんが先頭で左壁を攀じ登って巻く。次のつるつるの4mナメ滝は水流左を登る。もう一つ滝を越えて、傾斜のあるナメ状をさらに少し登ると急に傾斜がなくなり、すっかり源頭の雰囲気となる。雰囲気はいいのだが、薮っぽくなった沢筋は快適とは程遠い。笹ならばまだいいのだが、潅木が沢底まで下りて来ているのはかなり苦労する。こんなのが稜線まで続いていたら・・・。
前回笹平に直接最短距離で出た枝沢の分岐は雪が残ってる。今回は鉄山避難小屋付近まで沢筋を忠実につめるルートをとるので直進し雪の上を歩く事になるが、「これが上まで続いていたら楽なのに・・・」と思いつつも直ぐに途切れてしまう。少し進むともう1度雪が出るがまた直ぐに終わり。やっぱりだめかと思ったが、その後に現れた3度目の残雪は実に長く、「雪渓」と呼ぶにふさわしいくらいだ。一同大感激である。やはり雪の上を歩くのは早い。
雪渓の終わりからはもはや薮は無く、低潅木とお花畑のなかをどんどん登って行く。登るにつれて沢筋は湿原に変わり、苔に細心の注意を払いながら(?)歩く。ここまでくればもう薮漕ぎが無いのはほぼ確定で、勝利?を確信しながら歩いていくと思ったとおり、避難小屋の直ぐ脇にそのまま飛び出した。思わず「出た−!」と叫んでしまった。メンバー全員と感動の握手!。ついに本当に藪漕ぎ無しでここまで来てしまったのだ!
時刻は予定より10分程早かったので、ちょっとお疲れのご様子である石橋さんを避難小屋に残し、2人で鉄山を走って往復する。避難小屋に戻ってから定時交信の内容を聞くと、他パーティーは既に定刻通り箕輪山に到着する見込みは無さそうだ。我々だけが定刻に笹平到着(ちょっと気分がいい・・・)。箕輪山山頂は相変わらず雲の中なのでここで大休止として他パーティーを待つ事とする。早速採って来たたけのこをコンロで焼いてビールで乾杯!。全く至福の一時である。30分程してたけのこ満載で湯川パーティーが到着し感動の再会。東鴉川パーティーが到着するのはさらに3時間ほどかかる事になるとはこの時誰が思っただろうか・・・。
下山後は横向温泉中ノ湯にてたけのこ尽くしの大宴会。温泉とお酒を思う存分楽しんだ。
6/18 翌朝早朝帰宅組みは早々に7:30頃帰途につく。残りは朝風呂を充分に楽しんだ後、会津若松経由で観光しながらのんびりと帰宅した。
仏沢は6年前に結構つらい藪漕ぎで笹平に抜けた印象が強烈で、今回はメンバーの熱意に支えられ?再遡行となったのですがルート取りが功を奏し全く大成功でした。純粋な藪漕ぎは一歩もなく、雪渓・お花畑・湿原と小さいながらも変化に富んだいい源頭でした。また、笹平でたけのこを食べながらビールを飲み、周りのシチュエーションに大変幸せな気分になれました。唯一集中だけはちょっと失敗でしたがそんなことは気にならないくらい楽しい山行でありました。
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