半スプリットシール(Xシール)の改良  〜汎用性の向上〜
  

 昨今のスキー板の多様化と、個人的にはスキー板のインサートビス化の影響で使用するスキー板の種類がどんどん増えてしまいましたが、ビンディングが使い回しできてもシールが流用出来なければ片手落ちなので、62mm幅のシールを使って製作した半スプリットシールも様々なディメンジョンの板に対応できるように改良してみました。


■トップ
 トップフィックス用のストレッチャーのシールを取付ける金具に、スキーのトップ幅に合わせた長さに加工したφ4mmのアルミパイプをφ1mmのステンレスワイヤーで取付けシールを装着しました。シールを装着する際、プラスチック板を一緒に挟みシール幅が動いてしまうのを防いでいます。
 最近売られているシールのラインナップではトップフィックスは全く姿を消してしまいましたが、その理由の一つにスキートップの形状が変わった事があげられると思います。以前より丸くなったファットスキーのトップでは金具が外れやすいのは事実でしょう。そこでスキーに引っ掛ける金具に滑り止めで融着テープを巻き付けてみたところ、大変外れにくくなくなり充分実用可能だと思います。
ストレッチャーにアルミパイプを取付ける シールを装着


■テール
 トップと同様にテール幅に合わせた長さに加工したφ4mmのアルミパイプにφ1mmのステンレスワイヤーで2mm厚のアルミ板で作ったエンドフックを取り付け、シールは0.3mm厚のステンレス板で作った金具を曲げてアルミパイプを挟みハトメで止めて取付けました。エンドフックは板の形状で自由に作る事が出来ますので、ツインチップにはフックを2個という事も可能です。現在ツインチップの板も使っていますが、ここもフックに滑り止めで融着テープを巻き付けたところ、今のところ1個でも特に問題なさそうです。
ワイヤーでエンドフックを取付ける エンドフックに融着テープを巻く



 これでスキー板のディメンジョンが変わってもアルミパイプとステンレスワイヤーのみ交換すればどんな幅でも対応出来ます。シールの長さ調整はトップフィックスのストレッチャー取付け部分の折り返しで微調整は出来ますが、そんなに調整範囲は広くないので板の長さが大きく異なる場合はそれに合わせて何種類かのシールは必要でしょう。私の場合は160cm前後と150cm前後の2種類作って対応しています。重量は使用した材料片側で25g程度なので全く問題にならないでしょう。ただ、もともと使用しているシールの幅が62mmなので、さすがにファットスキーに取付けると切り離していない中央はシールの両側がかなり広くソールが露出しています。新雪歩行時は問題ないと思いますが、残雪期の締まった雪になると少々厳しいかもしれません。その場合は中央も切り離して完全なスプリットシールにすればよいのですが、考えてみると残雪期にはファットスキーは使いませんのでその必要はなさなそうな気がします。

(2013年1月記)
 

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