半スプリットシール(Xシール)の自作   〜細いシールの有効活用〜


 ここ数年、カービングスキーやファットスキーなど新しいタイプのスキー板が続々登場して板の幅がどんどん広くなってしまい、ちょっと前まで使っていた幅62mmのシールをそのまま使っていると、板の左右の部分でソールがかなり広く露出したままになってしまいます。新雪の上などを普通に登って行く分にはそれ程不都合は感じないものですが、硬い雪の上をトラバースするときなどはシールが全く効かず、大変怖い思いをする事があります。
 最近、シールにも「スプリットシール」というものが登場しました。細い2本のシールをエッジに沿って貼り付ける事で、複数の異なったディメンジョンの板でも共用できるという汎用性を持たせた商品ですが、という事は幅62mmのシールも真ん中で2つに切ってエッジに沿って貼り付ければ問題なく使用できるということなのです!。
 しかし、ちょっと考えるとこのスプリットシール、細いシールが4本あるようなもので、貼付・収納が通常のシールに比べてとても面倒そうな気がします。特に悪天の中、シールを貼ったり剥がしたりといった操作を考えたりすると、決して「使いやすそう」には見えないのです。
 そこで、なにもぴったりスキーのエッジに沿って貼らなくても取り立てて問題はないので、板が細い中央部はシールの切り離さずに残し、板が太いトップとテールの部分だけ2本に切り離し、ちょうど「X型」になるようにしてみました。また、市販されているスプリットシールは貼り流しですが、やはりちょっと不安なのでスキー板のテールの形状に合わせたエンドフックを2mm厚のアルミ板で自作し、幅広シール用のストレッチャーを取付けてトップフィックスとしました。
 このようにして出来た「Xシール」ですが、使用感は全く問題なく、取り扱いは若干コツはいりますが普通のシールとそれほど変わりありません。むしろ普通のシールよりも軽量で収納性はいいと思います。今回はトップフィックスとしましたが、エンドフィックスや貼り流しでの使用ももちろん可能でしょう。

2mm厚のアルミ板で自作したエンドフック フックを曲げる
シールをハトメで取付ける ストレッチャーを取付ける

(2008年12月記、2009年12月追記)

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