風力発電機の設置


 脱原発の発想から太陽光発電を始めて2年近く経過しましたが、夜間や曇天の時に何らかの補助的な発電があればと誰しも考えるものだと思います。そうなると頭に思い描くのはまず風力発電でしょう。そこで、実験的に安価な製品を購入して試してみました。

 市販されている風力発電機は主に3枚羽根と6枚羽根の2種類あると思いますが、弱い風力でも回り易いと思われる6枚羽根を購入しました。脚はとりあえず実験用としてφ48mm、長さ1mの鉄パイプと木材(2×4材)を組み合わせて作りました。本来ならば風力発電機は高い位置に据え付けるものだと思いますが、ちょうど扇風機のように低い位置で固定はせずに移動できるようにしています。配線は太陽電池と並列に同じチャージコントローラーに接続しました。
 中国製のとても安価な製品なので完成度は期待していませんでしたが、実際に使ってみていくつか改良してみました。

●スペック●
定格出力:300W
最大出力:350W
出力電圧:DC12V
出力電流:25A
スタートアップ風速:2m/s
カットイン風速:3m/s
カットアウト風速:15m/s
耐風速:40m/s
安全風速:40m/s
ブレード直径:1140mm
材質:カーボンファイバー
枚数:6枚
重量:約5kg

■尾翼と羽根の改良
 風力発電機全体が水平回転軸に対してかなり前方に重心があり、きちんと水平を出さないと特定の方向へ向いてしまう状態で、強い風に対しては重心が風下に向いて羽根が反対方向に回ってしまうといったケースも間々ありました。そこで付属しているものより一回り大きな尾翼を塩ビ板で製作して取り付け、風向きへの追従性、重量バランスを改善しました。また、微風での初動を良くするために羽根の外周にプラスチック板を取付け、少しだけ面積を増やしてみました。

■強風により破損
 2/13に強風により転倒し羽根が2枚折れてしまいましたが、偶然ですがこれによって羽根が4枚、3枚、2枚でもそれぞれ使えることに気づき、風の強度により微風時は6枚、強風時は2枚と調整することで対応できることが判明しました。破損した羽根は兼用靴修理に使用したプラリペア、プラリシートで修理しました。



■脚部の改良
 強風でも転倒しないように2×4材を2本交差させた上に載せて接地部分を広げました。ボルト4本で簡単に取り外すことが出来ます。最近は通常は強風に強い2枚羽で運用しています。




■効果
 当初、こんな安価な発電機が本当に発電するのか不安でしたが、風が吹いている時はそこそこ発電しているようです。太陽電池と並列接続なので風力発電機単体での発電量を見る事は出来ませんが、夜間風が吹いていた時は明らかに朝の時点でのバッテリー電圧が通常より高くなっていますので確実に効果は上がっています。
 出来れば太陽電池の発電しない夜間や悪天時に発電してほしいのですが、そのような時に風があるとは限りませんのでやはり不安定にならざるを得ません。この点が太陽光、風力という自然エネルギー利用の弱点であるので仕方がない事ですが・・・。しかしながら、ないよりもあった方がいいのはあきらかで、メインで使うには無理がありますがあくまでも補完的に使うのであれば充分設置した価値があると思います。


(2013年2月記、2013年4月追記)

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