スキー板のインサートビス化


 最近、スキーの種類が幅やサイドカーブだけではなく、ロッカー、リバースキャンバーなど実に多様になり、こうなってくると使う状況により板の機能が多様化しているのに今までのようにオールラウンドに1本で済ますというのが何だかもったいない気がしてしまいます。しかしながら板とビンディングをセットで購入すると相当な出費になるのでなかなか出来ないのが現実です。そこで、気になった板を気軽に使ってみる事が出来るように、山スキー用の板をインサートビス化してみました。

■インサートビス化の方法
 1. 取り付けネジの位置にφ6.3mmの穴をあける
 2. あけた穴に5/16Wのタップをたてる
 3. タップ穴にエポキシ接着剤を塗布しインサートビスをねじ込む
 4. 接着剤が固化したら完成

 実際に作業すると、既にビンディングがついているものの場合、ネジ穴があいているので難しい作業ではありませんでした。このような加工に慣れている方ならば全く容易だと思います。
 今回使用したインサートビスは、SnowFlakeSkiにて購入しましたが、ビスの高さが8.5mmあり、インサートビスを埋める部分の板の厚さが10mm以下の場合などは、インサートビスを削って短くする等の処置をしないとソール側が膨らんでしまう場合があります。まあもし膨らんでしまってもフラット出しして削ってしまえば全く問題はないとは思いますが・・・





■スキー板について
 現役の山スキー用の板をすべてフリッチ・ディアミール用にインサートビス化しました。
 各板のスペックは以下の通り。重量はインサートビス化後の板単体片側の実測値です。

左から
 TRAB TOUR RANDO 150cm 104-70-90 1200g
 ATOMIC PANIC 149cm 118.5-87-109 1300g
 K2 SHUKSAN 160cm 119-78-105 1370g
 NORDICA ENFORCER 161cm 133-98-123 1870g
 ICELANTIC NOMAD RKR 161cm 140-105-130 1810g

ついでに娘が使っていた子供用の板(XERES CROSSCARV X7)もインサートビス化してみました。
130cm 102-66-91と立派なカービング板で830gと軽量なので 山でも意外と使えるのではないかと思います。



■ビンディングについて
 手元にある山スキー用のビンディングのインサートビス化対応は以下の通り。
 重量は片側(取付けねじ除く)の実測値、スタンドハイトは踵部分の厚さの実測値です。

上:ジルブレッタ 404 1020g スタンドハイト:21.5mm
下:ジルブレッタ 300 800g スタンドハイト:16mm

 以前使っていたジルブレッタ300と404を保管してあったので今回インサートビス化で復活させてみてはと思ったのですが、残念な事に インサートビスに使用する通常の5mmネジ規格品ではそのまま使用できませんでした。リアは5mm六角穴付ボルトを使用できますが、フロントは皿ネジの頭の外径を削って小さく加工するか、ビンディングのザグリを大きく加工しないと取り付けられません。
 現在では登山靴でも使わない限り機能的にも重量的にもこれらのビンディングを使うメリットはあまりないので、今回はインサートビスでの使用は見送りました。

上:フリッチ・ディアミール  titanal M 810g スタンドハイト:28mm
中:フリッチ・ディアミール EXPRESS S 890g スタンドハイト:34mm
下:フリッチ・ディアミール EXPLORE S 870g スタンドハイト:38.5mm

 フリッチ・ディアミールは上記モデルについては、モデルチェンジしても取付穴の位置は同じなのでサイズ(S、M)が同じならばどれでも取付けられます。 ネジはすべての取付け穴に5mmの皿ネジが使用できます。
 EXPRESSとEXPLOREは外観は似ていますがスタンドハイトが異なります。

フリッチ・ディアミール Vipec 12 520g(ブレーキ除く) スタンドハイト:29mm(ブーツ装着してソール底面を実測)

 フリッチのピンテックビンディングVipec 12は、トゥピースにも解放機構があり、板を履いたまま歩行・滑降の切り替えも出来て今までのビンディングと遜色ない機能を持ったテックビンディングだと思います。また、ヒールピースを取付けるスライドプレートにロングタイプのものを使えば靴のサイズの調製範囲が50mmあるので様々なサイズの靴を使う事が出来ます。
 ネジはトゥピースは六角穴付きボタンネジ、ヒールピースは六角穴付き皿ネジを使っています。


■まとめ
 インサートビス化のスキー1セットあたりの費用はせいぜい2000円程度であり、デメリットは全くないと言ってもいいくらいなので、板を何種類か持ちたい方には大いにお勧めします。ビンディングの使い回し以外にもプレートの挿入など滑りの好みによるチューンも可能なのでスキーの楽しみがよりいっそう広がると思います。
 他にもビンディングを外すと状態の観察やメンテナンスがやりやすかったり、シーズンオフに保管するにもビンディングを外したほうがスペースをとりません。全くいいこと尽くめというのが現時点での結論です。ただ、ネジが緩みやすいので日頃の点検と緩んだ時の為に六角レンチの携行はした方がいいと思います。

(2012年6月記、2013年2月スキー板追加、2016年1月ビンディング追加)

このページのトップへ

山の雑事集へ

トップ
はじめに
最近の山行
過去の記録
山の写真集
山の雑事集
自己紹介