銀座山の会 山スキー50ルート  No.12
会津駒ヶ岳〜御神楽沢源頭〜大戸沢岳山スキー

1999年3月20日 〜22日  メンバー:舘野(L),徳山,森田

3/20 22:00雨の降る秋葉原駅に集合。天気がどうなるかやや不安であるが予定通り檜枝岐に向かう。檜枝岐近辺は非常に雪が少なく、路面には全く雪がない。高畑スキー場の休憩所で仮眠。

3/21 翌日(3/22)の天気予報がまずまずなので、予定通り出発することにする。下山を考えて登山口より少し嫁郷方面に行った滝沢橋の脇に車を停めて8:32国道を歩き出す。登山口でシールを貼り林道沿いに少し行ったところでショートカットのトレースがあり林道を外れる。一度林道に合流した後、小さな沢沿いに入るが、ここは上部がやや急で一汗かかされるが、それを乗り切ると通常の尾根に合流する。あとは順調に高度を稼ぐ。森林限界手前でテントを張る予定だったが、気が付いたら越えてしまっていたので良さそうなところを探して少しうろうろし、何とか平らなところを見つける。充分時間があったのでブロックを積んだり、トイレを作ったりしてしばらく時間を過ごしたが、3時頃から急に寒くなった来たので明るいうちからテントの中で宴会となる。その晩はせっかくブロックを積んだのにほとんど風は吹かず快適に睡眠がとれた。

3/22 翌朝は高曇りのまずまずの天気であった。テントを撤収して8:05出発。駒ヶ岳への登りはクラスとしていてスキーアイゼンが抜群に良く効く。今回、ディアミールのスキーアイゼンを初めて使用したが、クライミングサポートを一段上げた状態でも実に良く効き大変歩きやすい。本当に素晴らしいビンディングだ。駒ヶ岳山頂に着くとさすがに風がやや強くなるが展望は素晴らしく、これから滑る尾根が良く見える。しばらく中門岳への稜線を行き、2094m標高点からいよいよシールをはがして今回第一段の滑降開始。
 この尾根は途中までは広くて実に快適。雪質も昨日まで降っていた雪が20cm程積もっていてこの時期にしては最高の新雪滑降を満喫することが出来た。最後は左のややせまい尾根を下り、沢床より一段上の小休止する。支沢の側面には大きな亀裂が入り、すでに底雪崩の形相を呈している。
 休憩後、御神楽沢に降り、すぐに大戸沢岳への尾根に取り付く。登るにつれて今滑ってきた斜面が見渡せるようになるが、ここから見る限り御神楽沢源頭左岸で快適に滑れそうな所は今日滑った尾根だけで、他は今日の雪の状況では快適に滑れそうな斜面は無さそうである。やがて傾斜が緩くなり、稜線に出るとすごい強風であった。確かに天気は下り坂だ。
 大戸沢岳で早々にシールをはがして滑降に移るが、当面の大斜面は一面カリカリのアイスバーンで、当初予定していた1881m標高点から直接下大戸沢に下る尾根はあきらめて北東尾根を下ることにする。とは行ってもこちらも樹林帯に入るまではカリカリの斜面で、しかも左側はかなり下まで切れ落ちている。一旦滑落したら止まりそうもなく、転倒は許されない。慎重にジャンプターンと横滑りを繰り返し樹林のある尾根まで下る。久々に緊張した場面だ。
 一旦ブナ林の尾根に入ってしまうとあとは快適そのもの。この尾根は本当に山スキーの為にあるような素晴らしい尾根である。樹林の中では風もおさまり、小休止してビールで乾杯する。しばらく降りると、大戸沢岳直下から見えていた4名パーティーを追い抜く。尾根を絡みながら自由にコースを取って進み、最後はやや混んだ杉林となったが、滑降には充分な樹間で最後まで実に快適な滑降を楽しむ事が出来た。国道に出て荷物を置き単身車の回収に向かうが、途中で通りかかった車に乗せ頂き少し楽が出来た。
 その晩は桧枝岐の民宿「みちのく」に泊り、田村さん、佐治さんと合流する。

コースタイム
2/21 滝沢橋(8:32)〜登山口(9:00)〜幕営地点(13:10)
2/22 幕営地点(8:05)〜会津駒ヶ岳(8:35)〜2094m標高点(9:15)〜尾根取付(10:00)
    〜大戸沢岳(12:00)〜国道(13:25)

地形図


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