銀座山の会 沢登りルート50  No.14
二口山塊 名取川・大行沢〜カケス沢左俣

2006年9月23日〜24日  メンバー:森田CL,沢田石SL,石橋,板倉,斎藤,山崎

9/22 沢田石さん宅経由で22:00JR秋葉原駅集合。5名乗車で首都高速から東北道に乗り、羽生PAにて板倉車と合流する。順調に北上して仙台南ICで東北道を下りて本小屋の駐車場でテントを張り仮眠する。

9/23 朝からとても良い天気である。遡行準備を整え駐車場から沢に下りて遡行を開始する。歩き出してすぐに核心であるゴルジュとなる。ここはU字状の沢の側壁をとにかくへつりまくって突破するのだが、所々岩を削ってステップが刻んであったりするのだが、浸食されてしまったのかあまり役に立たなくなっているものが多い。また、以前来たときに見られた「くぎ」で固定された「荷造りひも」のような固定ロープは全くなくなってしまっている(まあああいうものは美観上もない方がいいが・・・)。そんなわけで要所々々でハーケンを打ち、補助ロープを固定しての遡行となったがこれがまた適度に困難でおもしろい。ゴルジュ出口の滝は手前を右から巻いたが、ここはしっかりとステップが切られていて難なく登ることが出来た。結局ゴルジュの突破に1時間ほどかかったが、当初の予想以上にとても楽しめた。
 ゴルジュの上はゴーロとなり平凡な渓相が続く。初めての滝らしい滝である5m滝は右から巻き、もう1カ所右から滝を高巻く以外はただ歩くのみで気楽なものである。
 巨岩帯は右へ左へ迷路のようにルートを捜すのも少々疲れるがまた楽しいものである。皆さんが休憩しているうちに先行して竿を出すが、1匹釣れた所で追いつかれ釣りはおしまいとする。
 風邪気味で参加した石橋さんがずいぶん体力を消耗してしまっておりかなり時間がかかってしまっているので、もはやのんびりと釣りをしている場合ではないのは事実。しかし、今日はあとカケス沢出合でテントを張るだけなので慌てることもない。しかし、沢田石さんはお酒の禁断症状の所為か??平らなところがあるたびにテントを張ろうと頻りに主張するがここは我慢である。
 途中、テント装備を持っている沢田石さん、斎藤さん、板倉さんには先行していただき先にテントを設営していただく事にする。長いゴーロ歩きの先にようやく美しいナメ床が続くようになるとカケス沢出合は近い。やはりここのナメは絶品である。うっとりしながら歩いているとすぐにカケス沢出合に到着。既に左岸に先行隊がテントを張っている。
 早速薪を集め焚火の準備をして斎藤さんが手際よく?焚火に火をつける。豊富なお酒とつまみ類に今シーズン最大と思われる異様な盛り上がりを見せて夜はふけていった・・・。

9/24 朝目覚めるととてもよい天気である。朝食を済ませて体調不良の石橋さんは残念ながらテントキーパーに残し(こんな気分のいいナメで半日過ごすのもそれはそれで良いかもしれない?)目の前のカケス沢に入っていく。ナメの続く中を歩いていくとすぐに二俣となり左俣へ入る。
 ナメに続く右に大岩のある4m滝は左から越える。その上は滝と表現するには若干傾斜の緩い綺麗で長いなナメ滝が続く。その先さらに傾斜を増した長いナメ滝が現れる。このあたりはなかなか素晴らしい眺めである。水流中は傾斜があり登れず左から灌木伝いに巻き気味に登り、上に続くナメ滝もそのまま巻く事になる。
 その上もナメの続く中を歩いていくと2段6m滝となり右から越える。さらに進むと両岸が狭まり5m程の滝を左から巻き、その先右からナメ滝の支流を合わせて本流も7mナメ滝となる。この滝を快適に越えるとその上でいよいよ2段60m滝となる。
 下段の細い流れの右を慎重に登ると上段がなかなかの迫力で姿を現す。傾斜はそれほど強くはないのだが落差があるので念のためロープを引いて行くが、30m2本つないでぎりぎりであった。最初は水流の右を登り、すぐに左に移ってからはしばらく水流から離れて左上し、再び水流側に移って落ち口に達する。なかなか楽しい登りである。
 この先もいくつか滝を越えるが問題となるところはなく、最後はナメ床が続く中どんどん登っていくと登山道が横切り遡行は終了する。登山道に上がり、日だまりの中ビールで乾杯してしばし休憩。実に良い気分である。下りは登山道を歩くが、途中、北石橋の奇景を楽しんでテントへ戻る。あとはテントを撤収して裏登山道を大東岳登山口まで歩くのみ。途中休憩しながらのんびりと下っていった。

コースタイム
9/23 本小屋(8:50)〜ゴルジュ出口(10:00)〜京渕沢(13:10)〜カケス沢出合(15:50)
9/24 カケス沢出合(8:06)〜登山道(10:15)〜カケス沢出合(12:00)〜本小屋(?)

遡行図

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