船形連峰 大倉川・戸立沢右俣〜左俣(下降)

2015年10月10日〜12日  メンバー:森田CL,澤田石SL,石島,江居,斎藤,長野,安井

 今年の体育の日3連休は、私の膝の調子があまり良くないのでBCで楽に行動でき、紅葉とキノコ類が期待できる船形連峰の戸立沢でリハビリ山行となりました。

10/8 澤田石さんに自宅駐車場に寄っていただき、22:30新宿駅西口地下ロータリーで斎藤さん、長野さんと合流。首都高を経て東北道に入り岩槻ICで一旦下りて石島さんを乗せて再度東北道に入り北上、早々に上河内SAにて小宴会後仮眠とする。

10/9 起床後移動再開。順調に北上し仙台宮城ICで東北道を下りて国道48号線を定義方面に向かう。大倉湖付近で東北から参加の江居さん、安井さんと無事に合流し、定義で名物の油揚げと豆腐を調達して出発地点の十里平の車道終点付近に車を置いて出発。
 牧草地を横切り林の中に踏み跡を探すと首尾よく見つかり、それを辿ると今度は一段下に立派な林道のような道を発見しそちらに下降して歩いていくと堰堤に出る。堰堤の脇に山葡萄がたわわになっている木があり、石島さんと江居さんが採取に勤しんでいる。
 堰堤の上から入渓するが、すぐ上で合わさる支流のところで古い軌道跡を発見しあとを追うが、途中で二手に別れてしまい少し時間を食うがそのおかげで?サルナシの実を発見する事が出来た。沢は一ヶ所堰堤を巻いた以外は長閑な河原歩きが続く。やがて戸立沢出合となり大倉川本流を右に分けるとあとは幕営適地を探してBCとするのみである。程なく右岸に絶好な場所を見つけ本日の行動を終了する。
 薪集めをして焚火に火を付けると宴会開始となるが、まず定義で買った三角油揚げをたきびで焼いて食べるがこれが実に美味しい!!。次はメインの芋煮を作り始めるが、完成する頃にはすっかりお酒が進み宴たけなわで、もうお米を炊く必要はなかろうということになりそのまま芋煮宴会は続く・・・。この時期の東北の沢では無謀?ながら私は焚き火の横で寝ることとするが、意外にも寒くなく朝まで快適に寝ることが出来た。

10/10 目覚めた時は雨は降っていなかったが、朝食を食べているとパラパラ降り出してしまった。しかし、歩き出す頃にはほとんどやんでいたのでほっとして出発する。
 二俣までは特に問題となるところは無く、ちょっとしたゴルジュ状も難なく通過して1時間程で到着し右俣に入る。今日は天気が今ひとつなので右俣に入って一番最初の左からの支流をつめてショートカットしてしまおうとの案が浮上するがいろいろ考えた結果当初の予定通り寒風山に登るルートとする。
 右俣に入り最初の倒木のある5m滝は左にロープが二本も下がっていてそこを登る。その上でブナハリタケを収穫し、続く2m、3mナメ滝の連瀑は左をやや微妙にへつって越えるがなかなか楽しい。念のためロープをフィックスする。その先なぜかワサビの群落があり戯れに掘ってみると何と立派なワサビになっているので少しばかり収穫。
 次の7mナメ滝は多条に流れを落としなかなか美しい。水流右を問題なく登る。この滝上でついにナメコ発見!。さらに倒木のかかった5m滝を越えると素晴らしいナメが続く。さらに先に進むと、この沢の大滝とも言える15m滝となる。水流左をロープを引いて登って行くが容易に登る事が出来る。この滝上もナメ床が続いていて気持ちのよいところである。
 4m程の2連瀑を越え、傾斜の緩いナメ滝を滑らないように慎重に登り、さらに2つ程小滝を越えて最後は地形図で想像するよりも急な気がする藪を少々漕ぐと稜線の登山道へ飛び出した。振り返れば紅葉が実に素晴らしい。
 登山道を左にひと登りで寒風山に到着。残念ながら展望は良くないが行動食を食べながらしばし休憩。
 ここから先は左俣への下降点を探しながら下るが、1065mピークから派生する尾根を分けて暫く登山道を下るがなかなか良さそうなところがない。 適当な地点で藪に突入するがなかなか沢形が現れない。それどころか笹に蔓が絡まって甚だ不都合な状況になってしまったのだが、よく見るとこのツルは山葡萄で目の前に鈴生りになっているではないか!。つまんで食べてみると甘くて美味しい!!。まあこんなのもたまには良しとしよう。
 藪は沢の底まで完全に覆っていてなかなか水流が現れずやっと水流が出てきても藪ぽい状態が続いて閉口するがやがてそれも解消する。10m滝を右岸から巻き、8m滝を滑りそうなので懸垂で降りる。
 やがて720mの二俣となるがここでいきなりナメの沢へと大変貌する!!。この変化は予測していなかっただけに感動的である。あとは楽しく下って(一部の方は水没していたようだが・・・)行くと二俣付近でまさかの雨となってしまった。途中から澤田石さんと私が走り下りて先行し、タープ張りとたき火準備をする。残念ながら雨は本降りとなっていたがたき火で手っ取り早くラーメンを作り温まる。皆さん最後に降られて少々疲れ気味だったが食べるとやはり元気になるもので、たき火で衣服を乾かしながら遅くまで宴会は続く・・・

10/11 最終日は朝から素晴らしい天気である。昨日採ったナメコをネギと軽く熱して醤油をかけて食べるがこれがまた絶品!!。今日は下山だけなので残りの食材を食べたりコーヒーを飲みながら朝からのんびりとする。
 下山は往路の下降となる。ここは一昨日歩いてるわけだが気のせいか登った時よりも紅葉が進んだような気がする。素晴らしい晴天の中、紅葉を愛でつつ登りとはちょっと違う気持ち良さを感じながらのんびりと河原歩きを楽しむ。 堰堤の脇の山葡萄は全員で総力戦で採取を試み結構な収穫を得られた。石島さんが果実酒にするとのこと・・・。最後は登りで下降した所を登り返さずそのまま林道跡?を歩いていくと何と駐車地点の真ん前に出て終了となった。
 下山後、定義でお土産などを購入し、作並温泉で一風呂浴びて国道沿いの店でお昼を食べてから東北から参加の江居さん、安井さんと別れて帰途につく。

 船形山の沢といえば笹木沢を遡行しただけでしたが、同じ大倉川の支流だったので少し期待していた今回の戸立沢は、ナメが多くのんびりと楽しめるなかなかいい感じの沢だったと思います。今回はもともと秋の味覚山行とでもいうべき企画だったのですが、多くの収穫があり当初の予定を100%以上全う出来て大変満足度の高い山行となりました。リハビリ山行におつきあいいただいたメンバーの皆様、ありがとうございました。

コースタイム
10/10 駐車地点(10:50)〜戸立沢出合(12:30)〜BC(13:50)
10/11 BC(7:00)〜二俣(7:55)〜稜線登山道(12:00)〜二俣(9:30)〜二俣(9:30)
10/12 二俣(7:00)〜駐車地点(9:30)


遡行図
写真
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