尾瀬 笠科川・タル沢ワル沢〜井戸沢(下降)

2014年8月3日  メンバー:森田CL,佐治SL,今井,澤田石

 今回は佐治さんの久しぶりの前夜発沢登り復帰ということで、近場で手軽に尾瀬の笠品川流域に行ってきました。

8/2 19:00JR高円寺駅集合。関越道に乗り沼田ICで下りて戸倉方面へ。津奈木橋方面への県道に入り井戸沢出合付近の路肩スペースに駐車してテントを張って仮眠とする。涼しくて気持ちがいいので外にて宴会となる・・・

8/3 7:20出発。車道を入渓点まで歩くがなぜか行き過ぎて登り出して気がつき戻って7:40入渓する。すぐにきれいな3mナメ滝を越えると右からタル沢が合わさる。
 タル沢に入ると傾斜の緩い5m滝を越え、2m程の小滝やナメが続きいい感じである。トイ状の水流に倒木がかかっている5m滝を過ぎると、やはり真ん中に倒木が横たわる小ゴルジュとなり4m滝で一旦終わると再びゴルジュ状になり、中には特に何もないのだがなかなか楽しい。続く3mナメ滝を越えると引上悪沢との二俣に到着。ここは幕営適地もあり根曲がり竹もたくさんあるので、是非たけのこ沢登りのBCとしたい所である。しばし休憩後、右俣のワル沢に入る。
 2mナメ滝を過ぎ倒木が重なるところを越えると小ゴルジュのトイ状4mとなる。皆さん思い思いにへつったり突っ張ったりして越える。続く4mナメ滝は水流の右側を登る。右からナメ滝で支沢が入るとあとは平凡な流れとなる。
 やがて右から沢が入るが目指す沢の一本前の支沢だと判断して左に入り、そのまま進んで行くと二俣状となり今度は右に入る。磁石で方向を確認しても正しく思い更に先へ進む。ところがGPSで確認すると正しいルートから若干左にずれている様に表示される。おかしいとは思ったものの、沢の中では衛星を十分に捕捉出来ず不安定な事もまま有るので、大胆にも「GPSが間違っている!」という結論を出してどんどん先に進む。
 やがて黄色い花が咲き乱れている開けたところに出てそこから薮に突入。正しいルートだとすぐに終わる筈の藪漕ぎが予想より長くなり、やはりルートが違っていると確信し右にトラバース気味に修正しながら進むと予定していた1920m鞍部よりもやや悪沢岳寄りの地点で登山道に出た。
 小休止の後、登山道を井戸沢の下降地点へ向かう。途中、尾瀬ヶ原と燧ヶ岳を望むとやはり尾瀬に来たという気になるものだ。登山道が1866.9m三角点を南側に巻いている辺りで水は流れていなかったがパイプがセットしてあり時季によっては水場になるのか?と思われるところから下降を開始。意外に沢形が現れず藪の中をどんどん下降する。やがて小さな窪から右から本流?が合流し沢らしくなる。
 平凡な沢筋を30分程下降するといきなり滑床が現れ、あとはナメ・ナメ滝の素晴らしい渓相に大変身する。下降に際しロープが必要なところは無く、ナメ滝も脇の灌木や笹に掴まって下りる事が出来る。全くこんなところにこんな素晴らしいナメの沢があるなんて!と本当に驚かされる。最後は堰堤を左から越えて丁度駐車地点の車道に出て終了となる。
 下山後、戸倉の「尾瀬ぷらり館」にて入浴し帰途に付くが、関越道が渋滞していたため本庄児玉ICで下りて国道17号線〜首都高経由で帰ったがこれが順調でまだ明るいうちに帰京する事が出来た。


 笠科川流域はスリバナ沢を遡行しただけでしたが、たけのこ山行に良さそうなので偵察を兼ねて今回のルートとしたのですが、素晴らしい周遊ルートだったと思います。登りのタル沢ワル沢もなかなかいい感じでしたが何と言っても下りの井戸沢はナメの沢としては誠に素晴らしいところでした。遡下降セットで完結したルートと言えると思います。こんなにきれいなナメの沢がなぜマイナーなのでしょうか・・・

コースタイム
8/3 駐車地点(7:20)〜入渓点(7:40)〜登山道(10:50)〜下降地点(11:20)〜駐車地点(13:10)


遡行図
写真
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