津軽 増川川・西股谷滝ノ沢

2014年8月9日  メンバー:森田(真),森田(伸)

 今年の夏も娘が部活の合宿で不在の4日間に東北方面に出かけてきました。

8/7 なんだかんだで出発が遅れ6:30頃自宅を出発。これから津軽に行こうというのになぜか初日は日光東照宮へ。見学後、国道121号を北上し「弥五島温泉 郷の湯」にて入浴後、磐梯河東ICから磐越道に乗り東北道に出てさらに北上。紫波SAにて仮眠。

8/8 早朝からさらに北上を続け青森ICで東北道を下りる。まず国道280号線で三厩へ向かうが、途中、青函トンネル入口に寄りトンネルに入る電車の写真撮影?。三厩では今回の最大の目的?である三厩鮪を「秀鮨」にて賞味する。まさに絶品!。その後竜飛岬を観光して国道339号線を南下するが、日本海に注ぐ「七ツ滝」などを見ると沢も岩盤が発達した渓相が期待でき多いに意欲をそそる・・・。しかし、今回は台風が接近していて天気予報は最悪な状態で、明日目的の沢に行けるかどうかは微妙な状況。とりあえず登山口に向かう増泊林道入口の小泊ダムにて幕営。ここは大変快適なテントサイトである。

8/9 朝目覚めるとなんと晴れている!。これなら予定通り実行とする。撤収して未舗装の林道を走るが、途中林道沿いには「見返りの滝」「梯子滝」など立派な看板付きの滝がたくさんある。
 鋸岳登山口は広い駐車場と東屋まである。今回登る沢は、山と渓谷社「分県登山ガイド-青森県の山」に出ていた鋸岳の地形図を見て等高線の形状からもしかしたらナメの沢ではないか?と思い決めたもので名称もなんだかわからなかったが、登山口にあった看板によると「滝ノ沢」というらしい。おまけに地形図には無い林道が沢の横にあるようだ・・・。行動食が足りなかったので、昨日龍飛崎でおみやげに買った「龍飛崎・灯台まんじゅう」を一箱持っていく。
 まずはその沢沿いにつけられている滝の沢林道を歩く。入口に鎖がかかっていて車は入れない。僅かで鋸岳登山道入口があり、さらに進むと林道が沢から離れ出したので沢に下りる。沢に入るとすぐにナメ小滝が現れなんだか期待が募る・・・。緩い5mナメ滝はなかなかいい感じである。左から支沢が入り、緩い4m、3m滝と越えるといきなり8m滝が現れる。幅が広く立派な滝でこの沢の大滝といったところか。直登はちょっと無理そうで右の窪を少し登り灌木斜面をトラバースして落ち口にピタリと出る。
 続く3mを越えると地形図で見ると十字峡となっているところに差し掛かる。実際はちょっとずれていて最初に左から沢が入り、すぐに正面から沢が入り本流は右折するのだが、見てビックリ、なんと鋼管が埋まっていてそこから沢が流れ出ている。どうやら上に林道が通っているみたいなのだがせめてちゃんと橋を作って欲しかった??。仕方なく中をくぐって進む。
 しばらく左岸に林道跡がある沢を進むが、林道跡が右岸に渡って少し進むと緩い4mトイ状滝となり、そのあたりで林道跡もなくなる。その先、ナメ、ナメ小滝が続くようになる。3mナメ滝に続く赤いナメは一際素晴らしい。その上は倒木のあるトイ状、ナメ小滝を2つ程越えると右から支流がナメ滝で合わさる。その先はナメの渓相がずっと続く。舗装道路のような滑床もあり実に素晴らしい。合わさる支流も皆ナメ滝である。左からきれいなナメの支流が入ると美しい7mナメ滝となる。傾斜が緩いので簡単に越えると再び舗装道路のような滑床が現れ歓声を上げる。見事なナメの二俣を過ぎ、これもまた素晴らしい4m・5mナメ滝の連瀑を越えるとナメも一段落となる。
 最後の二俣状は右は奥に滝が見え、左が沢床が低く見えたので偵察に行くとすぐに沢が無くなってしまったので戻って右に入る。すぐに先程見えていた左右とも滝の二俣でここは左に入り、あとはどんどんつめて行く。
 やがて傾斜が緩くなり沢形も消えて薄い薮となり、登山道を探しながら進むがなかなか見つからない。だんだん根曲がり竹の薮も濃くなって来てとりあえず矢形石山のピークがある稜線に向かってみるが、明らかに稜線上に出たのだがなんと登山道が無い!。仕方なく木に登って周りを偵察するが、今まで進んで来たルートを考えて道と交差しなかった事を考えると道そのものが無いとしか考えられない・・・。という事で道を探す事は諦め薮を漕いで鋸岳に直接出る事とする。鋸岳に向かうとうっすらと道が残っているところもあるが長続きせず結局藪漕ぎで山頂下のガレ場に出た。
 鋸岳の山頂は三方向を津軽海峡、日本海に囲まれ展望は素晴らしい。壊れた山頂標識と小さな鳥居と祠がある。暫し展望を満喫した後下山にかかる。山頂からの下山の登山道は全く問題なく50分程で登山口駐車場に到着した。

 下山後は増泊林道で再び三厩に向かい、今別から県道14号〜12号経由で十三湖に出て道の駅「十三湖高原」でミニ海鮮丼としじみ汁を食べて岩木山を見ながらさらに南下、五所川原の「ロイヤル温泉」で入浴後道の駅「いかりがせき」にて仮眠、翌8/10は国道7号線をひたすら南下、途中道の駅や直売所がある度に寄り道してイカ焼きや岩牡蠣の生食とカキフライ(美味!)など食べながらにかほ市では「飛良泉」を5種類も購入し、酒田みなとICから山形道経由で米沢に向かい、いつもの米沢駅前の「まるぶん」で米沢牛を食べて福島飯坂ICから東北道で帰宅した。


 今回は日本列島を台風が直撃する予報の下、まあ駄目だったら三厩鮪と海産物をたらふく食べて来ようという半ば諦めての出発だったのですが、最終的には素晴らしい沢と美味しい海産物を全て満喫出来た結果となりました。
 津軽半島の沢というのは、沢登りとしての記録は殆ど見る事がありませんでしたが、今回の沢は標高582mの山にもかかわらず充分に楽しめるものでした。おまけに山頂からの展望も素晴らしく何ともいい山行になりました。事前の情報が全くなかったので、鋸岳から矢形石山への登山道が全く跡形も無かったのは誤算でしたし、林道も奥まで延びていてまさか鋼管をくぐる事になるとは思っても見ませんでしたが、沢は荒れた感じは無く、驚いた事に?堰堤も一つもなく、とても快適な沢登りを楽しんで来ることができました。是非三厩鮪とセットで楽しみたいお勧めルートだと思います。

コースタイム
8/9 登山口駐車場(7:50)〜十字峡(9:30)〜鋸岳(13:05)〜登山口駐車場(14:20)


遡行図
写真
このページのトップへ

2014年の記録へ