神室連峰 白川・大又沢根ノ崎沢

2014年10月11日〜12日  メンバー:森田L,澤田石

 今年の体育の日3連休は神室連峰の根ノ崎沢〜冬路沢下降の計画を立てましたが、最終日が悪天の予報だったので根ノ崎沢のみの遡行となりました。

10/10 澤田石さんに自宅に寄っていただき中央道〜首都高経由で東北道に入り北上、鶴巣SAにて仮眠。

10/11 東北道を古川ICで下りて国道47号を西に向かい最上町を過ぎた所から県道325号に入り白川渓流公園を経て白川林道へ入る。林道は問題なく走行でき根ノ先登山口付近に駐車して出発。
 入渓してしばらくは河原を歩いて行くと丈ノ沢を分け、ちょっとしたゴルジュ状の渕を2つ程過ぎると倒木が沢を埋め尽くしている所がある。さらに進むと二俣となり右俣に入ると小ゴルジュが現れ、入口の釜は腰まで使っての通過となる。ゴルジュ内にはようやく滝らしい滝も現れて問題なく越えて行くと本谷が左から入る形で合わさる。
 本谷に入ってすぐに10m滝が現れる。水流のすぐ左から意外と立っているので空荷で取付くが、登ってみるとホールドは逆層で水流沿いは諦め左に逃げて灌木をつかんで這い上がると小尾根状のところに出て、その向こう側にもう一つ滝が見える。 澤田石さんが登った後に私のザックを引き上げると途中で引っかかって上がってこない。そのロープで懸垂下降して引っかかっているところを直して来ようと思ったらザックがぶら下がっている状態ではアッセンダーでは下りられない事に気づく(当たり前・・・)。そこで30mの約半分余っているロープで懸垂して下に降りてびっくり、ザックは水の中でおまけに荷崩れして中身が出ている・・・。さらにまずいことにまさか荷揚げ中に水没するとは思ってもいなかったのでカメラの防水が不完全だったため濡れてしまい壊れてしまっていた・・・。
 最初の10mに予想外に時間がかかり、次の滝を左の尾根伝いに巻き懸垂で沢に下りるともう15:35となっていた。3〜5m程度の滝をいくつか越え、8m滝を右から越えて左から支流が入った先で幕営可能な場所を見つけツェルトを張る。16:00を回っていたが薪は豊富ですぐにたきびをつけてあっという間にできるラーメンの夕食を早々に食べ、あとはじっくりウインナーを焼きながら日本酒を傾ける一夜となった。

10/12 そばの朝食を食べ出発。4mくの字滝を越えるといきなり核心の17m滝となる。左から取付き、途中水流を右に渡ったところにあった残置支点を使ってそのまま水流沿いに直上する。この滝を越えるとすぐに二俣となる。
 二俣は右が5m程の滝となっていてルートは右だが、少し左に入れば中間尾根を簡単に巻けるように見えたので少し登ったが実際は無理で戻って左壁を直登する。登ってみると見た目ほど悪くはない。右俣に入ると10m滝が続く。右から取付き中間でハーケンを打ってルートを思案するが、直上するルートは逆相気味で躊躇していると澤田石さんから「水流を渡ってみては?」との声、冷たい水を渡りたくはなかったが見事にバンドになっていて難なく左に移り、あとは直上して落口へ。
 続く4m、右から支流が入る6mを越えると10m滝となり、ここは快適に直登。次の5mは少々悪く、フリークライミング的にかぶり気味の岩を強引に乗越して越える。さらに進み両方4m滝をかける二俣状を左に入る。5m滝を左から巻こうとしたが草付きに足がかりがなく、澤田石さんが灌木にアブミをセットしてトラバースし見事突破!。続く2段10mは快適に登る。
 その上で二俣状になり左に入るとまだまだ小滝が連続するのをどんどん越えて行く。上から倒木がぶら下がっている7m滝を倒木利用で越え、その上の小滝を3つ程越すとようやく滝は終わり、そのままつめて行くと大した薮漕ぎもなく登山道にひょっこりと出た。
 右に僅かに登ると神室岳への分岐にとなり、ここに荷物をデポして神室岳へ向かう。素晴らしい晴天の中、鼻歌交じりで稜線漫歩を楽しみ神室岳へ到着。山頂は360°の大展望で実に素晴らしい。東北の山のど真ん中にいるといった趣である。久しぶりに充分に山頂の雰囲気を堪能した後下山にかかる。分岐まで戻り荷物を背負って根ノ崎登山口に降りる登山道を下るが、途中、登山道がカラマツの落葉に埋め尽くされていてこれがまた実に美しい。頭上も足元も紅葉という何とも言えない見事な光景のなか下山した。
 下山後、白川渓流公園で幕営し、翌日は先日開通したばかりの国道6号線を通り帰路についたが、福島原発のすぐ脇を通り車内での最大放射線測定値は何と6.94μSvだった。こんな所人が通っていいのだろうか・・・


 今まで計画しながらもなかなか行く機会がなかった神室連峰の沢に今回初めて行く事が出来ました。根ノ崎沢は前半は滝らしい滝も無くのんびりした雰囲気でしたが、後半は美しいV字谷の中に滝・滝・滝の連続でどれもがちょっと手応えのあるものばかりで充分に楽しませてもらいました。紅葉もこの上なく素晴らしく、山頂からの展望も満喫出来て本当に会心の山行となりました。

コースタイム
10/11 根ノ崎登山口(10:45)〜二俣(12:00)〜幕営地(16:00)
10/12 幕営地(7:40)〜登山道(12:20)〜登山道分岐(12:27)〜神室岳(13:00)〜根ノ崎登山口(15:00)


遡行図
写真
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