会津 布沢川・熊の沢〜大滝沢

2014年9月14日〜15日  メンバー:森田L,斎藤,澤田石

 ナメ愛好家?にとっては気になる存在である布沢川・大滝沢に、記録を見たことのない隣の熊の沢から入るというルートで行ってみましたが果たして結果は・・・。

9/14 澤田石さん宅、斎藤さん宅を経由して首都高から東北道へ。那須塩原ICで東北道を下りて一般道の長い道程を只見町布沢地区へ向かう。
 熊の沢出合付近にちょうどいい具合に広い駐車余地がありそこで遡行準備をしながら車をどこに置くか協議する。当初、私だけ恵の森入口に車を置きに行って来ようと思っていたが、荷物をここに置いてみんなで車を置きに行こうという事になった。
 恵の森入口に車を置いて車道を熊の沢出合まで戻る。遡行準備を整えて踏み跡を辿り布沢川に下りるが、直ぐに不明瞭になってしまい藪漕ぎ状態に。踏み跡は二俣までは使えると思っていたのたが、まあこんなものだろうと沢通しに歩く事とする。
 熊の沢に入ると直ぐに堰堤となり右岸の踏み跡に上がるが、ここが意外と悪く今日の核心部か?。堰堤を越え沢に戻ると雨がぱらりと降ってきたので雨具を着て歩く事になる。滝も無く平凡な渓相が続く。記録を見ない沢だったのでこんなものだろうと半ば諦めて?歩いて行く。
 やがて初めての滝らしい滝である2m滝、5m緩いナメ滝が現れ少しホッとする。しかもその先はナメの渓相となり、560mの支流が合わさるところはナメとナメ滝の二俣状となっていて一同大喜びで小休止。今回は左へ入るが右俣もナメが続いているので少し偵察に行ってみると残念ながらナメは長続きはしなかった。
 戻って左俣の4m滝を越えるとすぐに幕営適地を発見。今宵の天場の第一候補として少し先を偵察するが何と驚く事にこの先は完全なナメの沢に変身しているではないか!!。しかし幕営適地は無さそうなので先程の場所に決定して雨に備えてタープを張り早速たきびに火をつける。明日のナメに期待しながら宴会が続く・・・。

9/15 今日は時間的に余裕がありそうなのでのんびりと朝食をとり7:40出発。昨日の偵察とおり完全なナメの沢がどこまでも続き実に素晴らしい。源頭になり流れは細くなるが舗装道路のようなナメは続き、沢の分岐は見事なY字のナメとなるのが何とも面白い。最後は滑床を離れ668m標高点付近に向かって小さな窪をつめて大した藪漕ぎも無く尾根に到着。反対側に少し下りると再びナメの窪となり僅かで大滝沢の降り立つ。丁度二俣の少し上流であった。
 大滝沢のナメは広くこれまた素晴らしい。とりあえず荷物をデポして魚止め滝まで往復する。滝は無く、ただひたすらナメを歩くのみ。余計な事は考えずに自然の中に浸っている幸福感を感じながら歩いて行くとやがて2m程の小さな魚止め滝に到着。
 魚止め滝の上に登ってみると岩質が変わり節理方向の具合で面白い模様が現れている。ナメもこの辺りで終わる様なので今日はここまでとする。 あとはまたのんびりと往路を戻り、デポした荷物を回収して大滝沢を下って行くのみ。下るに従ってナメの幅も広がり、辺りのブナ林も相まって誠に気持ち良く下っていく。途中デコ岩という奇岩は見事である。ガイドツアーのような団体を含め数パーティーとすれ違うが、思ったほど人も多くなく静かにひたひた歩きを楽しみながら沢通しに下って行くとやがて下滝に出るが滝というほど落差があるものではない。さらに下ると木の化石の看板があり覗きに行くと小さな硅化木があった。そのまま沢を下降していくと布沢川本流の大滝に出る。少し本流を遡ると遊歩道が橋で渡っていてあとは歩道を歩いて駐車地点に出て終了となる。
 下山後、行きにも寄った道の駅「きらら286」で入浴し食事をとって帰路に付いた。

 大滝沢は、近年ナメの沢として有名になっていますが、今回の熊の沢から大滝沢の真ん中に入るルートはちょっと変化があってなかなかいいルートでした。この辺は尾根の乗越しが標高差が少なく面白い地形でいろいろルートがとれそうなので逍遥するにはいいところだと思いました。大滝沢のナメも然ることながら、熊の沢の上部も完全なナメの世界で実に見事でした。とにかくナメを満喫したいならば絶対お勧めのルートでしょう。

コースタイム
9/14 入渓点(11:45)〜560m二俣(13:10)〜幕営地(13:30)
9/15 幕営地(7:40)〜稜線(8:20)〜大滝沢下降点(8:40)〜魚止め滝(9:30)〜駐車地点(11:20)


遡行図
写真
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