房総 小糸川・三間川

2012年12月8日  メンバー:森田L、石島、斎藤、他1名

 

 昨年から恒例となりました冬の房総の沢ですが、今年は川廻しが滝になっているという小糸川・三間川に行ってきました。

12/8 斎藤さん宅に7:00に集合し、首都高7号線から館山道を南下し君津ICで下りて三島湖へ向かう。途中有料道路を勘違いして右往左往するが無事に三島湖へ到着。入渓点へ下りるトンネルの手前に車を置き、左の小さなトンネルをくぐってつづら折りの小路を下っていくと三間川に出る。
 高い側壁を眺めながら歩いて行くと右岸に家が建っているのが見える。そこを過ぎるといよいよナメの渓相が始まる。4mほどの傾斜の緩い幅広段々のナメ滝を過ぎてもう一つ2m段々の滝を越えると左から真直ぐな水流溝のような支流が入る。川底いっぱいの見事なナメを歩いて行くと右に何やら車道の気配?を感じ、取水施設なのか小さな小屋が建っている。大きく右へ沢が蛇行するといよいよ最大の見せ場である開墾場の滝となる。
 開墾場の滝はそんなに立派な滝ではないのだが、何分沢の側壁のトンネルの中から出てくる滝なので何とも妙である。ここは大きな蛇行をショートカットした「川廻し」で出来た滝なのだが、短いトンネル一つでこの落差で川がつながってしまうというのも本当に奇妙な地形である。水流左にこれまた何とも言えない紐がぶら下がっていてそれを利用すると簡単に落ち口へ上がることが出来るが、この紐は正直いつ切れても不思議ではない代物で念のため補助ロープを出して登る。
 開墾場の滝の上もナメが続き、気持ちよく歩いて行くとまた右に小屋が建っていて、今度はナメ床になぜか溝が掘ってある。3mナメ滝を越えるとゴミが多くなり、そのまま進むと林道が横切る。
 林道が横切るところも橋ではなくなぜかトンネルなのである。ここももしや川廻しか?。本日沢の中では2つ目になるトンネルだが、ここは四角くてやや狭く暗く、ちょっとスリルが味わえる(?)。この先はナメの沢が大きく蛇行していくのだが、取水のためなのかナメの川底の右側に水道管?を埋めたらしいコンクリートの帯がずっと道のように続いている。斎藤さんが「眠い」と言いながらその上を歩いて行く・・・。確かにこれなら寝ながら歩けそうだ。固い地層が一定の間隔で繰り返し現れる地質構造なので、その走向・傾斜と川の方向の変化により川底や側壁に段々や縦縞などいろいろな地形が現れ大変面白い。
 しばらく歩いて行くと堰堤が現れ、バックウォーターが落葉で見えなくなっている。さらに進み左に車道が見えるところで左の支流にある本日3つ目のトンネルを潜り車道に上がって遡行終了。車道脇で靴を履き替えていると沢の中では全く感じなかったがものすごい風で広げた荷物が吹き飛ばされそうになる。林道を車までのんびりと歩いて本日の山行は終了となった。
 帰りはいつものように保田港の「ばんや」に寄るが、海はものすごい荒れようでアクアラインは通行止めになっているようである。房総のもうひとつの楽しみである朝どれ寿司を食べて帰途に就くが、やはりアクアライン通行止めの威力は大きく高速は大渋滞。とりあえず一般道に下りてみたがこちらもほとんど動かないような大渋滞で全く閉口したが、さすがに距離は近いのでそんなに遅くなることはなく東京に戻ることが出来た。


 昨年からすっかり冬の楽しみとなっている房総の沢ですが、今回の三間川はナメも長く続き川廻しも滝となっていたりトンネル潜りも3回も楽しめるなかなかの秀渓?といえるのでははいかと思えます。もう房総の沢は、通常の沢登りの範疇では語る事が出来ない何かがあるのではないかとつくづく思いました。

コースタイム
12/8 入渓点(9:50)〜開墾場の滝(11:00)〜車道(13:40)〜駐車地点(14:?)


遡行図
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