房総 小櫃川・キンダン川

2011年12月23日  メンバー:森田L,斎藤,佐治(与)

 

 この3連休は日帰りで何処か初滑りと思っていたのですが、冬型が強く天候が芳しくないのと積雪量が少ないので、先週に引き続き房総の沢に行ってきました。

12/23 佐治さん宅、斎藤さん宅と寄って京葉道路から館山道に入る。下りるICを間違えたりしたが順調に亀山湖を通りキンダン川の入渓点へ。手元の資料には小櫃川本流のキンダン川出合より下流側から入るように書かれていたが、出合より少し上流の白岩橋を過ぎた旧道らしき所に車を停めて出発。踏み跡を辿り小櫃川本流に下りる。そこは既に平らで広いナメ床で、気分よくお散歩気分で下っていく。すぐに左からキンダン川が入る。
 キンダン川に入るとむしろナメ床は減って普通の河原歩きとなる。倒木が散乱しているところに差し掛かるといよいよ最初の見せ場である川廻し跡である。少々薮をかき分けて登ると半分崩れた川廻しのトンネルが現れる。以前はここに水が流れていたのかと思うと不思議な感じである。トンネルをくぐって反対側に出ると広い河原になっていた。
 ここからはしばらく時折ナメが現れる河原歩きが続く。先週行った滝根入川中俣はほとんど河原というものがなかったが、キンダン川はのんびりとした河原歩きが多い。ちょっとした淵には魚がたくさん泳いでいる。本当に傾斜のない、滝もない歩きに終始するのは房総の沢に共通の独特の雰囲気なのだろう。
 斎藤さんの行動食のパンの包装がクリスマス仕様になっているのを見て「街ではクリスマス気分1色なのだろうな」などと考えながら歩くが、さすがに明日はクリスマスイブだけあって?今日は随分寒い。予報では快晴を期待していたのだが、曇りがちで陽が差さない所為だろう。
 やがて河原歩きに変化が現れ、両岸がそそり立ったゴルジュとなる。堆積岩を侵食したもので両岸の壁は地層が見事にみられる見事な露頭となっている。威圧感はないが結構壁は高い。そんな中、沢は相変わらずナメが続いており、まさに「井戸底のナメ」といった感じでこれがまた何とも形容しがたい独特な雰囲気なのである。
 このゴルジュはしばらく続き、時折淵が現れるが巻けないので水線通しの突破となるが、ここがキンダン川遡行の核心部?と言えるところ。今回はひざ下で全く問題なく通過。こんな寒い日にもっと深かったらきっと瞬時に低体温症にでもなってしまうのでは・・・。
 ゴルジュが終わると左に仕事道が合流し遡行終了となる。テープの目印がたくさんついている。わずかに登っていくと細い尾根状になり左右共に真下に沢が見えるのだが、これが蛇行している同じ流れだということでなるほど川廻しとはこの下をくり貫くのだなと妙に納得してしまった。ほどなく廃屋となった民家の庭先に出て車道に合流した。
 荷物を置いて単身走って車を回収後、南下して先週同様県道34号を走り、保田の「ばんや」に寄って朝獲れ寿司を賞味してアクアライン経由で夕日の街並や遠く日光連山などを眺めながら帰途についた。


 房総の沢に2週続けて来るなんて何とも物好きだとも思いますが、それだけ不思議な魅力があるのもまた事実でしょうか。キンダン川は本当に滝は1つもなく、のんびりとした河原歩きが殆どですが、川廻しを見ることもでき、井戸底のナメは一見の価値があり本当に不思議な体験でした。今までの沢登りの概念とはちょっと違う楽しみを得たような気がしています。

コースタイム
12/23 駐車地点(10:15)〜キンダン川出合(10:30)〜仕事道(12:35)〜四方木(13:20)


遡行図
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