8月に悪天で変更になった上州武尊の荒山沢右俣に今度こそ行ってきました。
9/10 21:00 JR高円寺駅集合。練馬ICから関越道に乗り沼田ICで下りて国道121号線沿いの道の駅「白沢」にて時間が早いので存分に宴会後仮眠。
9/11 起床後早々に移動し、川場野営場駐車場に車を停めて歩き出す。ここはなぜか駐車場はあるが野営場そのものが見当たらない。30分ほどで不動岳方面への分岐となり、登山道が沢を横切るところから入渓する。入渓といっても水が全くない。ちょっと先が思いやられる・・・。
少し進むと心配する必要もなくちゃんと水が現れ、CS滝を越えて傾斜の緩い10mナメ滝を過ぎると左からルンゼが入り、正面に左の岩壁に沿ってあまりすっきりしないが何となくスラブっぽい(と言うかルンゼっぽい)沢がまっすぐに続いているのが見える。
まず大きな倒木と流木が詰まっている8mナメ滝を登り、続く4m滝の上で左から10m程のナメ滝が入る。正面が本流のように思えるが実はこの左から入るナメ滝が本流らしく、右に少し入ってから左にトラバースして最初の10mナメ滝を巻き、すぐ上にもさらに8mナメ滝が続いているので今度は右から巻く。ここは滑って落ちると下のナメ滝も落ちてしまうので慎重に行動するべきであろう。
沢に戻ると6mナメ滝を左を巻き気味に登り次のCS4m滝は右の岩の下を強引に?潜り、後続は水流沿いにロープで引っ張り上げる。この先は素晴らしいナメ滝が続いていて、3mナメ滝を越え4m滝は水流沿いに登れるが次の10m滝は下部は左の灌木との境界を登って落ち口は左から高巻き、直上して岩壁に遮られた所を右に回り込むようにして沢に戻る。
その先の8m滝も左の大岩の間を絶妙に?潜り抜けて突破するがこれがなかなか面白い。さらに進むと右の側壁沿いに3mナメ滝を皮切りにその上は素晴らしいナメ滝が続いているのが見える。あまりの素晴らしさにしばし小休止。水流が少なく迫力はないのだが、関東周辺にはなかなか無い、とてもいい感じの風景である(まあもし水量が多かったらとても登れないだろう・・・)。ここの岩質はフリクションがよく効き、水流沿いに念のため時折ロープを出しながらフリクションをきかせてどんどん登る。さらに大岩を越えると左から滝で支沢が合わさり、再び20m程のナメ滝が続く。水流溝のようになったナメを過ぎ大岩を右から乗越し、4mトイ状、3mナメ滝を越えるとだんだん薮っぽくなってくる。
沢が薮っぽくなってきたので周りを見ると、左岸が草付スラブとなってきているので私はそちらに上がりどんどん登っていく。しばらく登ったところで沢沿いに登っていた早田さんと徳山さんもスラブに上がり合流する。傾斜のゆるい草付スラブを2ピッチほど登るとスラブは終わってしまう。小さな沢筋を追いながら最後は薮に突入し、わずかな薮漕ぎで登山道に飛び出す。
おそらく10分ほど登れば前武尊の山頂に出られるような気がするが、辺りは雲が多く展望も望めそうにないので下山することとする。途中、不動岳の鎖場は結構本格的(?)でなかなか楽しめる。途中分岐を川場野営場方面に行き入渓地点まで戻り後は往路を駐車場までのんびりと歩いて終了となる。
下山後、県道64号線沿いにある「湯郷小住温泉」にて入浴、ざるそばと早田さん・徳山さん両名はビール大ジョッキで打ち上げ後帰途につく。
「上信越の谷110」で何となく気になっていた荒山沢右俣でしたが、いろいろな情報では水が少なく評価が低いものが多くどういう沢か少々疑心暗鬼でした。実際遡行してみると少々変わった沢でしたが、水量は少ないものの、一応水はさらさらと流れていて濡れたスラブと言うほどではなかったので、ナメ好きな私にはなかなか楽しめるいい沢でした。ちょっと妙な沢にお付き合いいただいたメンバーの皆様、ありがとうございました。
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