先週中止とした井戸小屋沢を今週と思っていましたが、北関東があまりにも不安定な天気でいろいろと検討した結果、天気が安定していそうな中央アルプスの幸ノ沢に土曜朝発で行く事になりました。
8/28 澤田石さん宅に寄り7:30JR三鷹駅集合。すでに中央道の渋滞が始まってしまっていたので五日市経由で甲武トンネルを越えて上野原ICから中央道に乗る。その後は順調に西進し伊那ICで下りて権兵衛トンネルへ。木曽駒高原スキー場は休業中との事でスキー場の案内看板が少ないが無事にスキー場へ到着。
ゲレンデの一番上の駐車余地に車を停めて出発するが、少し歩くと立派な林道が先に続いている事がわかり車をとりに戻ってさらに先まで車で入ることとする。案の定、ゲートまで入ると車が2台ほど駐車したあった。再度歩きだすとなんと15分ほどで幸ノ沢横断点に到着してしまった。
早速右岸の一段高い所にテントを張っていると雨がぱらっと降って来るがすぐにやむ。河原には対岸からロープを渡して夕立対策にタープを張ってたきびを始め宴会に突入。つまみもいろいろ出てきて明るいうちから楽しい宴会となる。
8/29 なぜか昨夜のうちに早出をする事になっていて早々に朝食を食べ出発。私はどうも昨夜飲みすぎで調子が悪い・・・。
まだ涼しい沢を歩いて行くとトイ状に水を落とす8m滝となる。手前から右側壁を巻き気味に登る。続く5mは皆さん釜の右を水に浸かって越えたようだが私はまだ涼しいのであっさり左から巻く。次のトイ状4mは釜をへつって左から取り付き、水流を跨いでオポジションで上がった後に再び左に戻って越える。リーチがないとちょっと辛いがなかなか楽しい。
この先辺りから下部の連瀑帯が始まる。最初の左岸に倒木が溜まっている6mを左から、次のナメ状の6mも水流左を登る。さらに続く10m2連瀑は最初の10mの水がたらたら落ちている左壁のバンドを左上して巻く。この辺りは花崗岩の白い滝の連続で実に素晴らしい。その上も6m3段ナメ滝、4m滝と快適に越えていく。振り返ると乗鞍岳などの北アルプスの山々が雲海の上に浮かんでいる。
さらに進むと二俣となる。ここは右に入るのだが、入り口にかかる10m滝は左側壁を登る事もできるらしいがまあ無理して登る事もなかろうと左から巻く。2段8mナメ滝、3m滝と越えるといよいよ最大の落差を持つ30m滝となる。傾斜はさほどないが落差があるためなかなか迫力がある。澤田石さんと徳山さんがフリーで左を登っていくので私は右を登るが、左右共に快適に登る事ができた。
その先2段7m、3m滝を2つ越えると右か支流が滝となって入り、本流も10m滝となって右側から巻き気味に越える。次のナメ滝8mを左、続く6mも左から登ったところで小休止。まだまだ滝は続きどんどん高度を上げていく。小滝が連続した先の垂直5m滝は左の窪状から小さく巻く。その先にトリカブトの群落がありしばし鑑賞。まだ出てくる滝を巻いたり直登したりしながらどんどん越えて行く。最後の2段10mを過ぎると滝はなくなり、あとは傾斜のきついゴーロをひたすら登って行くとやがて登山道が横切り遡行終了となる。
槍穂高と乗鞍岳を眺めながら斎藤さんのザックから出てきたマンゴーをいただき暫し休憩。標高が高いせいか下界の暑さをよそに雨具を着てちょうどいいという過ごしやすさであった。
下山はトラバースするようにつけられた登山道を歩いて行くと立派なトイレがある7合目避難小屋に到着。ここからは待望の御嶽山も近くに眺められ、さらにすぐ脇にあるちょっとした岩峰にフィックスロープを頼りに登るとこれまた実に素晴らしい眺めである。振り返ると反対側には木曽駒ヶ岳がすぐ目の前に迫っている。素晴らしい展望を充分に堪能して下山にかかる。まだ時間が早いせいかあまり暑くは感じずに11時前にはテントに戻る事が出来た。テントを撤収するが、さすがにここまで下りてくると大変暑い。あとはまた15分ほど林道を歩いて終了となる。
下山後、天神温泉清雲荘で入浴し、19号沿いの蕎麦屋でざる蕎麦を賞味する。この店はなんと冷房が無く、窓を開け放して扇風機を回していたがそれがまた懐かしい雰囲気で気持ちがよかった。帰路は順調に思えたが、小仏トンネル付近は大変な渋滞で行きと同じ経路で帰ったが、大分時間がかかってしまい下山が早かったにもかかわらず帰宅は日没後となってしまった。
幸ノ沢は日帰りの初級ルートですが、あえて入渓地点に前日テントを張ってのんびりと行ってきました。同じ中央アルプスの日帰りの沢である西横川と同様に滝が連続する大変楽しい沢でした。ちょっと日帰りで手軽に遡行でき、これだけ美しくて楽しめる沢は少ないと思います。とてもいい1日を過ごす事が出来ました。
コースタイム
8/28 林道ゲート(14:20)〜幕営地(14:40)
8/29 幕営地(5:30)〜登山道(8:40)〜7合目避難小屋(9:20)〜林道ゲート(11:15)
遡行図
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