今年の労山クリーンハイクは奥多摩の倉戸山という事で、当初の計画は尾根ハイクと峰谷川・宮沢で集中だったのですが、せっかくなので地形図を眺めて沢を適当にもう1本、地形図に名前も出ていない「無名沢」を選び3箇所から集中清掃登山という計画にしました。果たして「無名沢」は遡行可能か・・・
6/7 6時ごろ自宅を出発。道が空いていたので2時間もかからずに奥多摩付近に到着。前夜祭で宿泊している氷川キャンプ場に寄ってみると、桑原さんが「みんな駅でティッシュを配っているよ」とのことなので一緒に奥多摩駅へ。桑原さんを奥多摩駅で下ろし単身今回遡行予定の沢の入渓地点を偵察に行く。
首尾よく駐車場所も近くにあり、沢も堰堤への踏みあとを辿って簡単に入渓できることがわかる。さらに、堰堤についていたプレートからこの沢が「室沢」という名称である事も判る。一旦氷川キャンプ場に戻り、皆の到着を待つ。全員集合後、嶋さんと徳山さんを乗せて室沢トンネル出口のバス停脇に駐車して出発。
堰堤を越えるとナメ状の小滝が連続する渓相が続く。取水口を過ぎて左から大きな支流が入り、小滝が続く中を進むと4mナメ滝となる。この沢は平らなゴーロになる事が無く、常に小滝で高度を上げているような感じが延々と続きなかなか楽しめる。更に周りの樹林相が植林から広葉樹の自然林に変わり、新緑が実に気持ちいい。
3m滝を右から越えると真ん中が開いている小さな堰堤がある。4m滝を2つほど越すと、何やら大きな滝がある気配で、この沢最大の2段15m滝となる。下段は傾斜は緩く、トイ状の水流を跨いで登り、上段は最初左のリッジを木を絡めながら登り、落ち口の直下で水流左を登る。ここはやや逆層気味で、しかも落ちたら下までなので念のため後続は補助ロープで確保して登る。
この滝の先はまだまだナメ状の小滝が連続するが、次第に水が無くなり相変わらず傾斜の強い窪状の広い斜面を「雪が降ったら滑りに来たい!」などと言いながら登って行く。途中から獣道らしいものも使って登って行くと藪漕ぎは全く無く登山道に出ることができた。あとは登山道を10分ほどで倉戸山山頂へ。
既に尾根ハイクパーティーが到着していて無事再会する。全く初遡行?の気分で、用意していったノンアルコールビールで乾杯!。今の気分で飲むとこれでもなかなか美味しいものだ。しかしながら峰谷川・宮沢パーティーは一向に現れず、下山予定時刻の12:40に下山開始。結局途中で宮沢パーティーに会う事も無く女の湯へ下山した。回収したごみを分別して所定の場所へ運んだ後解散となる。宮沢パーティーの下山はその後2時間ほど待つ事になる・・・。
全く記録を見た事が無く、名前すらわからなかった室沢でしたが、遡行してみると小滝が連続し最初から最後までずっと傾斜が強いままでゴーロ歩きが無く、ちょっと登りが楽しめる15m滝もあり、周りは植林ではなく綺麗な広葉樹林の中を気持ちよく登る事ができるなかなかいいルートだと思いました。車での入渓にも都合が良く、倉戸山の登路としては絶対お勧めのルートです。
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