二口山塊 名取川・二口沢小松原沢〜南沢(下降)


2004年9月18日〜19日  メンバー:森田(L),飯田,沢田石,徳山,長野


 今回は奈良沢川に巻機山側から入り、ブサの裏沢を遡行する計画としていましたが、またしても天候に阻まれ計画変更となりました。今年はなぜか天気に祟られる事が多すぎる・・・。

9/17 23:00新宿駅南口集合。当初の予定ではブサの裏沢を計画していたのであるが、日曜日以降は天気が悪くなる予報が出ていたので思い切って明日1日の晴天を有効に使えるところということで予報のいい仙台付近の二口山塊に変更した。新宿ICから首都高経由で東北道を北上、仙台南ICで降り二口温泉先の駐車場で仮眠。すでに1パーティー仮眠していた。

9/18 二口峠への林道はやはり白糸滝の少し先で通行止めとなっていた。そこで糸滝登山口に車を置いて糸滝沢出合から遡行を開始する。最初から気持ちのよいナメで始まる。大きな岩がごろごろしているところを通過し、車道をくぐるあたりも実にすばらしいナメの連続。しばらく進むと10m滝となり右から巻く。美しいナメが続くが木の切れ間からまだ車道が見えるのが少々興ざめする感がある。幅広のナメ小滝を超えナメの中を進むと左から下降して来る予定の南沢が入る。少し進んだところで落石防御用の網が大きな塊となって落ちていた。土砂崩れで壁ごと落ちてきたのだろうか?。ナメの多い渓相を快適に歩いていく。
 右から滝で合流する支沢の出合で小休止。その先右から滝で入る支沢を2本見送り、更に右から沢が入るところで本流は左に向きを変える。その上の7m滝付近はブナ林がなかなか美しい。ナメで左から入る小松倉沢を分け、続く6m滝は左を登るが下が少々細かい。2m・7mの綺麗なナメ滝を越えると両岸狭まり15m滝となる。なかなか立派な滝であるがまだ大滝の前衛だ。左から巻き、大滝手前の2m滝に降り立つ。さて次はいよいよ銚子大滝の登場である。
 大滝は水流がトイ状の中を流れているだけでそう多くはないので迫力は感じないが落差があるのでなかなか立派に見える。傾斜があるのは最初の10m程だけであとは右側を歩いてでも登れそうである。試しに沢田石さん、飯田さんと私の3人でアンザイレンもせず水流沿いに試登してみると、倒木も利用できたので意外とあっけなく最初の傾斜があるところを登り切ってしまった。あとはなんとかなるだろうと念のため50mロープをひいて登って行き、落口近く5m程が少々悪いところがあったが無事に滝上まで辿り着いた。この滝を登った記録はあまり見ないような気がするが、それ程難しくないので巻くよりも楽なのではないかと思う。
 大滝の上は小ゴルジュの中に小滝が続き、へつりなどがなかなか楽しめる。ゴルジュを過ぎ少し進むと美しいブナ林の中の絶好の幕営地があり、時間は早いが本日の行動を終了する。薪が豊富にあり燃やしきれないほど集めて延々と焚き火を続け、アルコールも異様なほど大量にあったので全く申し分のない楽しい一夜を過ごすことが出来た。

9/19 雲は厚いがまだ雨は降っていない。もう既に源頭の雰囲気で細い流れながらナメがずっと続く。途中明らかに沢床が高い左沢に入るがまだまだナメが続く。最後は若干薮を漕いで登山道に出る。出ると同時くらいに雨が降りだし、急でよく滑る登山道を登るにつれて風も強く横殴りの状態となる。仙台神室岳山頂ではとりあえずビールで乾杯するが早々に下降にかかる。
 最初数mはしっかりした踏み跡が有ったがすぐになくなり、視界が悪い為磁石たよりの薮漕ぎとなる。トラバース気味の薮漕ぎは下降といえども厄介なものだ。南沢方面であると確信がもててからはどんどん急な薮を下っていくが一向に沢が出てこない。結局45分ほど薮の中を下ってからようやく沢形が現れる。落ち着いたところで改めてビールで乾杯!。南沢は特に記述するような事も無いのだが、途中でブナハリタケがありかなりの量を採取する事が出来た。下るに従いナメが増えてきて、「何となく悪くないなあ」と感じてくると間もなく二口沢本流と合流する。合流した辺りは実に素晴らしいナメ床で、昨日同じ所を歩いているにもかかわらず再び感嘆してしまった。そのまま気持ちよく下っていき、車道が横切る少し手前で左の林道に上がり遡行終了となる。あとは林道を糸岳登山口まで僅かであった。
 下山後、かんかね温泉に投宿し、沢で採ったブナハリタケのキノコ汁と駐車場で拾った栗で作った栗御飯で秋を満喫する宴会となり、山行の余韻に浸る素敵な晩となった。


 またしても悪天で転戦となったわけですが、今回もなかなかいい結果となったようです。二口山塊は何となく転戦先として来ることが多いような気がしますが(?)、決して期待を裏切らない所だと思います。今回の小松原沢は期待していた以上にナメ床が多く、銚子大滝も直登できてさらに下山時はキノコまで採ることができ大変楽しめました。かんかね温泉もいいですね。


コースタイム
9/18 糸岳登山口(9:09)―南沢出合(9:50)―幕営地(12:50)
9/19 幕営地(7:50)―稜線(8:30)―仙台神室(8:54)―南沢出合(11:14)―糸岳登山口(?)


遡行図
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