6:00に沢田石さん宅に迎えに行き現地に向かう。さすがに朝は混雑もなく順調に日暮橋に到着する。既に車が数台駐車していて、2名パーティーが出発するところだったのでどこへ行くか尋ねたところ、大石沢を遡行するとのことであった。今日は行程が長いので当日朝発では不安であったが、8:00には歩き出すことが出来た。
しばらく林道を歩き、トンネルを2つ越すと小さな沢が2つ並んでいるところを渡るが、手前が曲沢である。この辺りに下降点があるはずなのだが、最初はわからず通り過ぎてしまった。おかしいと思い戻って探してみると、橋を越えたすぐの所に踏跡がある。ゴミのような青っぽいテープが一つあるだけで少々わかりにくいが踏跡はしっかりしている。神ノ川に降り立つと今度は上に行くのか下に行くのかで少々迷う。というのもガイドブックによって下降地点が2種類あり、混同しないように注意が必要である。本流を少し上ると左から伊勢沢が出合う。
伊勢沢へ入ると、釜を持ったF1-2段9mとなる。下段上段とも左を登るが、上段は立木をつかんで強引に這い上がる感じである。しばらく小滝やワイヤーが横たわる中を進むとF2-15mとなる。ここは水流左を登ることが出来るらしいのだが、すぐ左に巻き用のロープがぶら下がっていて簡単に巻けるのであまり食指が動かず巻いてしまう。
しばらく歩くと沢は右に方向を変え、再び左に曲がるとF3-2段10mとなる。ここは右に古い鎖が残っている。下段は右側壁を、上段は飛沫を浴びながら水流右沿いを登っていくがなかなか楽しい。この滝を越えるといよいよ大滝45mが姿を現す。迫力ある二条の流れはなかなかのもので、つい見とれてしまうほど。行動食を食べながらしばし滝を眺めて休憩する。左の細い流れ沿いに登れる様だが、今回は30mロープしか持ってきておらず、足りなかったらしゃれにならないので右から巻くことにする。
その上は、左から支沢を合わせ、小滝のあとの3m滝を右、5m滝を左から越え、二俣状を左に入ると一旦伏流となるがすぐに水流は復活し、7m滝は飛沫によって出来た虹を眺めながら越え、さらに進むと3m前後の小滝が続き一部シャワーを浴びながら快適に越える。
最後はどんどん沢筋に忠実に詰めていくと殆ど藪こぎなくあっさりと原小屋平付近の登山道に出た。登山道を左へ登り、姫次のベンチで大休止。冷たい水と一緒に入れておいたビールがうまい!。時間が早かったのでしばらくのんびり過ごす。(それにしても大滝を巻いたとは言えちょっと早過ぎないだろうか?)
下山は袖平山山頂には寄らずに気持ちの良い登山道を日暮橋まで一気に下る。
今回は、結局F2や大滝は巻いてしまい、登攀らしき物は何もせずに終わってしまいました。これでは伊勢沢に来た意味があるのか?と問われそうな気もしますがそ、れでも充分楽しい一日だったと思います。大滝は見ているだけでも充分に満足です(?)。この流域の沢は、エビラ沢などもそうですが、登攀目的ではなくても沢自体の遡行を充分に楽しめる良い沢だと思いました。
2004年の記録へ |