今シーズンの実質上の初滑りは、栂池平ベースでの山スキーとなりました。 今年の新入会員が4名、?年ぶりに復帰なさった旧会員1名と私にとっては未知な方々が沢山いるのでどうなるか楽しみでもあり・・・。
12/21 私の車には、佐治さんと石橋さんが8時にJR府中本町駅に集合。中央道で豊科に向かう。舘野車と新井車は関越道経由で現地に向かったが、結局私の車が一番最初に栂池スキー場に到着した。めいめい昼食をとり出発準備。
ゴンドラ終点駅から、新井・岩崎・徳山・森田の4名が先行して先にテントを設営しておこうということになった。ここは通常は車道沿いに歩いていくものだが、歩き出してすぐに左にしっかりしたトレースがあり、標識のようなものもある。地図を見ても確かに直接栂池平の方に出る方向なので、「最近はここをみんな歩くのか・・」などと言いながら何の疑いもなくトレースを追ったが、結局これは大間違いであった。詳細はあえて書かないが、私のいい加減な判断で皆様に大変な迷惑をおかけしたかも知れない。車道沿いを歩いてくればおそらく30分もあれば着いたのではないかと思われる場所に5倍程の時間をかけて日没時間切れ寸前に何とかテントを設営する事が出来た。
この日は異常に温度が高く、衣服がびしょぬれになりテントの中でも非常に不快であったが、いざ夕食の宴が始まると、徳山さんのザックからは下界でも食べたことがないような巨大な「伊勢エビ」が、岩崎さんのザックからは箱入り・専用袋入りの「高級洋酒」等が出現し、昼間の悪夢のような?出来事が嘘のような極めて充実したひとときを過ごすことが出来た。
12/22 予想通り天気はあまり芳しくなく、あまり志気は上がらないのだが、とりあえず天狗原方面を目指して出発。実はこの時点では現在位置が良くわかっていなかったのだが、少し歩くとすぐに大阪経済大学の建物があり、車道に出た。後は車道沿いに栂池平を目指す。
栂池ヒュッテの脇から尾根に取り付くが、傾斜が急なので少し戻ってから(私だけ強引に登ったが・・・)登る。あとはなだらかな尾根をどんどん登っていくと、なんといきなりガスが晴れ一面の雲海となり、上空はほぼ無風快晴。後立山の展望を欲しいままにする。まさか上がこの様な状況であることは想像だにしていなかったので感激もひとしおであった。天狗原の一角で大休止。下は天気が悪かったせいかビールを持ってきた人が1人もおらず、誠に残念であった。
今回は山スキー初体験者が2名、2回目が1名と下りにもかなり時間がかかることが想定されたので、天狗原の一番上に行きたい人は勝手に行ってもらい、それ以外は早々に滑降に移る。登りの時には気温が高いせいかシールに雪が付着し、腐りそうな雪だと思ったが、滑ってみると全く問題なく快適そのもの。さすがにスキー経験も数回の石橋さんは最初は一寸辛そうであったが、佐治さんの親身の?助言にだんだん感覚を掴んできたものと思われる。寺西さんと嶋さんに至っては既に初心者とは思えない果敢な滑りである。途中からは再びガスの中だが、かえって日が当たらないので雪質が悪くならず、テントまで快適に戻ることが出来た。
その晩は今度は嶋さんのザックから御母様手作りの煮物がぎっしり詰まった 巨大なタッパーが出現し、一足先の正月気分で大いに酒が進んでしまった。あまりのつまみの多さに夕食メニューは作るのを中止してしまった程である。全く忘年会気分で夜はふけていった。
12/23 予想に反して好天である。白馬乗鞍までいこうという舘野・新井・岩崎パーティーは早々に出発していった。残るメンバーは目標を栂池平の脇の1900m峰と定めかなり遅れて出発する。昨日はガスの中だったが、今日は素晴らしい景色を眺めながらの歩きである。栂池平も昨日とは違うところのようだ。意外にも1900m峰はトレースだらけで、「何でこんなところ登るんだ?」と思ったが、自分達も目指しているのだから仕方がない。歩き出すとあっと言う間に「山頂」だ。ここは偶然にも白馬三山の素晴らしい展望台であった。ビールで乾杯して展望を堪能した後、いよいよ滑降に移るが、あっと言う間の出来事でテントまで戻ってきた。
撤収して出発というところで舘野パーティーが戻ってくる。話を聞くと、白馬乗鞍の斜面は既にシュプールだらけなのでやめて、栂池平から直接船越ノ頭方面の斜面を途中まで登って新雪を滑降してきたようだ。再び大きくなったザックを背負って滑り出すと、2日前に苦労して着いた事が嘘のようにあまりにもあっけなく栂池スキー場に出る。あとは場違いな大きなザックで喧騒のスキー場を一気に下まで流すのみである。
今回の初滑りはどちらかというと(というか明らかに)宴会山行的な色合いが強いものでありましたが、色々な面で各人各様に十分に楽しめたと思います。まあそれにしても皆さんザックの中に色々なものを入れていらっしゃるのには誠に恐れ入りました。全く体力のない私のようなものにはとても考えも及ばない事であります。おかげさまで楽しい夜を過ごさせていただきました。この場を借りてお礼を申し上げる次第です。
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