二口山塊 名取川 二口沢鳴虫沢


2002年9月15日    メンバー:新井,佐治,沢田石,徳山,長野,森田


 今回は9/15〜17で会津駒ヶ岳の檜枝岐川・下ノ沢を遡行後、有志で実川・矢櫃沢から大丈田代を見て来ようという計画だったのですが(矢櫃沢は奇遇にも翌月の山渓に載っていましたが)、またしても天気予報は雨。直前に15日は中止、16日からは天気予報を見ながら計画を練り直そうということになり、結局のところ二口山塊に行くことになりました(今年の6月の時と酷似している?)。

9/15 自宅を21時頃出発し、百合ヶ丘で沢田石さんを拾い、22時に佐治さん宅、23時頃には予定通り集合場所の蓮田SAへ。合流後どこに行くか全員で協議するが、天気予報と東京からの距離も考えてとりあえず二口山塊ということになった。現地は雨であったが、大東岳登山口でテントを張って仮眠する。

9/16 翌朝はまだ小雨がぱらついていた。6月に最初予定していた小松原沢が候補として上がっていたのだが、この天気ではとアプローチ・遡行時間を考えて鳴虫沢に入る事とする。
 姉滝の入口に駐車して対岸の地形を見ながら鳴虫沢に近そうな所で林道から二口沢に下りる。出合は細く頼りなさそうな感じであったが躊躇することなく入っていく。すぐに小ゴルジュの奥に3m滝が落ちている。直登は無理で滝の手前で右に這いあがる。その上で柱状節理の顕著な3m滝を越えるとナメが続く。小ゴルジュの中の5mは、左に残置支点があったがロープを出すのも面倒なので右から巻く。
 しばらくナメの多い中を進み、左からナメで支沢が合流するところで小休止。その先、ナメや小滝をいくつか越えていくと、突然20m滝が現れる。今回は遡行図が無く、大きな滝があるとも思っていなかったので少々驚く。しかも、先行パーティーが登っているところであった。遠目には結構立っている様に見えるのだが、実際は傾斜は緩く、ホールドも豊富で特にロープを出す必要は感じられない程だ。20m滝を越えると巨大な石がごろごろしている巨岩帯となり、潜ったり攀じたりと楽しく通過。
 その上は平凡となりどんどん進むと、右の支沢に南石橋が見える。少し近づいて見てくるが、見事な天然の石橋である。ここは本流を登っているとよく見えるので、視界さえあれば見逃すこともないだろう。さらに進むと沢は狭まり、先程の先行パーティーが右の急な草付きを高巻いている。どうやらこの先に通過できないところがあるらしい。案の定、ゴルジュのいちばん奥には、左から10m程の滝が落ちている。水流の左を登れそうなのだが、やや岩が脆そうだ。ここは沢田石さんの見事なリードで切りぬけた。私はセカンドでフィックスロープをタイブロックで登ったが、中間の岩が脆く、あまりリードする気にはならない滝であった。
 この先は小滝をいくつか越え、5m滝は水流中を楽しく登ると最後の二俣となる。左に入り急なルンゼ状になる源頭をどんどん登るとやがて登山道らしき踏跡に出る。ところが「終わった終わった」と思い左に歩いていくと踏跡が怪しくなってきて、途中から適当に直上して尾根を乗越すと再び踏跡のようなものに合流するが、それも怪しく、地図と磁石で歩くとようやく稜線の登山道に出た。刈り払いはされていないが、踏跡はしっかりしている。少し展望が開けているところで小休止とし、ようやくビールで乾杯する。
 家形山は展望も悪く素通りし、尾根伝いに登山道を下っていくとちょうど姉滝の上に出た。その晩は二口沢本流の河原でテントを張り、豪勢な焚き火を楽しんだ。

 翌日は雨の予報であったが万が一天気が良くなるということも考え、二口林道が右岸に渡るところから本流を遡行する。願わくば石橋沢をと思ったが天候は回復せず、石橋沢に入って林道をくぐるところで終了、林道を歩いて車に戻った。残念ではあったが、私は良型の岩魚を2尾釣れたのでそれだけで満足であった(?)。


 今回はまたしても悪天による変更の連続で皆様には大変ご迷惑をかけてしまいましたが、ここ数週間の「週末だけの悪天」には少々うんざりでありました・・・。
 今シーズン2度目の二口山塊(しかも2回とも悪天による転戦!)でしたが、ここはどこに入っても手軽に楽しめる良い沢が多いですね。まあ林道沿いでしたが焚き火も出来て、岩魚も釣れ、この天気にしてはまあまあ上出来だったなあと思っているのは私だけでしょうか・・・。


コースタイム
姉滝(9:30)―登山道(13:29)―家形岳(?)―姉滝(?)


遡行図
このページのトップへ

2002年の記録へ

トップ
はじめに
最近の山行
過去の記録
山の写真集
山の雑事集
自己紹介