裏妙義 入山川・仏沢

2001年11月17日    メンバー:柴田,舘野,森田(銀座山の会)


 先週、悪天で中止にした妙義の沢を再び計画しました。まだ沢に行くの?と冷たい視線を感じつつ、果たしてこの時期同行してくれるような人がいるかやや心配で単独行になるかと思いましたが、理解ある(物好きな?)お二人のご同行を頂き、決行する事が出来ました。


11/16 22:30新宿駅南口集合。順調に関越道〜上信越自動車道を走る。松井田妙義ICで高速を下り、横川駅の駐車場でテントを張って仮眠する。

11/17 下山路を考えて入渓点を少し過ぎた地点の道沿いに駐車して歩き出す。少し戻って車道が仏沢を渡る橋から入渓する。
 最初の堰堤を右から越え、次を中央から、その次を右から越えると、沢床が少しナメっぽくなる。もう一つ堰堤を越えると最初の滝である5mナメ滝となる。ちょろちょろと水が流れる中央以外は落葉に覆われていてなかなかいい感じである。水流の右側を登るが、落葉の上に足を置くことになるので滑るのか滑らないのか良くわからず楽しい。続く3m・4mとも傾斜の緩いナメ滝で登るのに問題はない。左から大きな支流が入ったところで小休止。
 さらに進むと大岩の詰まったナメ状の滝になるが、この辺りは水がたまっているところもすべて落葉に覆い尽くされ、晩秋の沢を満喫できる。柴田さんは大岩の右側から巻き、舘野さんと私は左から行く。下からは見えなかったが、出口は赤い色をしたトイ状の滝でこれが赤滝だとわかる。水流が少なく、フリクションが効くので問題ないが、水量が多かったらちょっと大変かも知れない。
 二俣を左にはいると、土石で埋まったような中に小滝が連続するような渓相になり、右手には岩峰がいくつかそびえているのが見える。右から支流を合わせた辺りから土石などの堆積物が無くなってすっきりした岩の渓相となり、少し進むと正面に10m大滝が現れる。黒い岩肌の水流左を登れそうな気もするが、左の沢状を少し登って途中から右へトラバースして高卷く。大滝の上は少しナメが続いた後、白い石のゴーロとなる。徐々に傾斜が強まるが、細くなった沢筋に落葉が堆積して膝までのラッセルなんてところもありなかなか楽しい。沢が右に曲がり出すと傾斜が強まり、小滝が連続する様になる。ごつごつした岩のナメ状?をどんどん登っていくとやがて沢形もなくなり、落葉した木々の中を登っていくと全く薮漕ぎなしでナイフリッジ状尾根の踏跡に出る事が出来た。
 ザックはデポして、ビールとカメラの「山頂セット」だけもって谷急山山頂へ向かう。山頂へ着くと何人かの登山者が休憩していた。風も無くて暖かく、ビールを飲んで昼寝でもしたいような穏やかな山頂でる。下山は直接入渓点近くに下れるナイフリッジ状尾根を行くが、ここは本当に「ナイフリッジ」で高度感抜群。今回の山行の核心部といえる。ちょっとしたスリルを味わうにはまさに最適の下山路であった。


 妙義の晩秋の沢登りはやはりいいですね。さすがに紅葉は上部では終わっていましたが、落葉に埋め尽くされた沢を濡れずに稜線に立て、下山路も面白いのですから言うことなしです。特に今回下山に使ったナイフリッジ状尾根は数ある登山路の中でも白眉でしょう(?!)。


コースタイム
駐車地点(9:30) ― 入渓点(9:35)―谷急山(13:00〜13:22)―入山川(14:34)―駐車地点(14:58)


遡行図
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