乳頭温泉スキーツアー

2000年1月7日〜10日
メンバー:舘野(L),柴田,森田,佐治(8日から),徳山(8日から湯治のみ)


1/6 22:00秋葉原駅に舘野,柴田,森田の3名が集合。さすがに平日だけあって順調に東京を抜け出し東北道を北上する。盛岡あたりでは雨であったが、仙岩トンネルを抜けても雪にはならず、とうとう路面に全く雪を見ないまま土砂降りの乳頭温泉に到着してしまった。全くこれ以下は考えられない最低の幕開けとなった。仕方なく国民休暇村の駐車場で車中にて仮眠する。

1/7 まだ雨が降っている。山に登ることなど全く考えられず、とりあえず田沢湖町に4日分の買い出しに出る。今回は「食」と「温泉」がメインになる予感が大いにするので買い出しは重要だ。なぜか山の中であるのに海鮮が充実していたので刺身類などを買い込み、日本酒も「飛良泉」他2本買って今回のベースとなる孫六温泉へ向かう。すでに14時頃から温泉と酒宴が始まり、床に着いたのは日付が変わってからであった。

1/8 昨日から降り続いた雪は既に20cm程積もっている。天気は良くないが田代平山荘までは行けるかと孫六温泉の裏手の尾根に取り付く。最初の急斜面で今回山スキー2回目の柴田さんは多少手こずるが、あとは問題なく快適にブナ林の中を登っていく。
 ここの尾根はブナ林の中の新雪滑降を楽しめるところで私も数回訪れているが、昨日の雨を考えるとさすがに今回ばかりは快適な滑降は絶望的と思えていた。しかし登り出すと積もった雪は意外と軽く、十分に期待がもてる。
 尾根が左に曲がって狭まると間もなく田代平に出る。ガスられると恐い広い雪原を横切り田代平山荘に到着。中に入り小休止した後、全く見ることが出来ない乳頭山は本日はあきらめて往路を戻る。山荘から尾根下降点まではシールで歩き、いざ滑降に移ると、小雪がちらつく天候が幸いしてか殆どパウダー状態である。さすがにここまで快適な滑降が楽しめるとは昨日の大雨からは全く想像できなかった。
 孫六温泉に戻るとちょうど徳山さんが唐子の湯から出てくるところにばったり会った。その晩は夕方到着した佐治さんも加わり、温泉+お酒を遅くまで満喫した。

コースタイム
孫六温泉(9:20)―田代平山荘(11:25)―孫六温泉(13:30)

1/9 なぜか私は朝なかなか起きれなかったが、予定通り9:00頃に今日こそは登頂と昨日に引き続き乳頭山に向けて出発する。昨日よりもさらに新雪が積もり、もう降雨後である痕跡は全く無い。天気も良くなり、朝のうちは少し青空も見える。
 昨日最初の斜面で苦労した柴田さんも今日は難なく登ってくる。雪が枝に積もって真っ白になっているブナがとても美しい。しかし、一度それらに触れるとたちまち雪がどさっと落ちてきて本人はひどい目にあうが周りからは笑いが起こる。美しいブナ林の中は滑るのは勿論、登っていても実に楽しいものだ。やがて針葉樹が混ざるようになり昨日同様狭くなった尾根をたどると田代平に出る。
 田代平山荘で本日は大休止。チキンラーメンとワインの昼食をとっていると後続の2名パーティーが入ってくる。やがて寒くなったのでとりあえず外に出る。乳頭山はやはり見えなかったのだが、先程の2名パーティーが赤旗を立てながら登っていたので後を追うことにする。進むにつれて辺りの視界はかなり悪くなったが、先行者の赤旗やトレースであっさりと山頂に着いた。ちょうど先行の2名は滑降に移るところだった。我々も記念写真をとり早々に下山を開始する。
 山頂直下はシュカブラでガリガリの斜面で慎重に下りる。あとは意外にも?快適な斜面が続いている。先行者のトレースを追って問題なく田代平山荘に戻ってきた。あとは昨日同様往路を戻ったが、昨日より若干雪は重めで傾斜が緩いと進まないところもあったが、各人思い思いのシュプールを刻んで素晴らしい一時を味わうことが出来た。
 孫六温泉に戻るとちょうど徳山さんが鶴の湯から帰ってきたところにばったり会った。その晩は再び温泉+お酒を満喫しすぎたようである。

コースタイム
孫六温泉(9:05)―田代平山荘(10:55〜12:00)―乳頭山(12:00)―孫六温泉(14:20)

1/10 朝から雨である。当然今日は真っ直ぐ帰るということで、チェックアウトの時間が過ぎているにも関わらずのんびりと片づけをしてから出発する。出るときには雨がやんでいたので車までスキーで滑って行けた。途中、盛岡で新幹線で帰る徳山さんを下ろし、全く渋滞無く順調に東京まで戻ることが出来た。


 乳頭温泉はかつて何度か訪れた事がありますが、いつ行っても本当に良い温泉です。孫六温泉の辺りは厳冬期に悪天でも行動可能な素晴らしいブナ林が多く、この時期の山スキーには良いエリアだと思います。どんな天気でも(降雨後でも!)素晴らしいブナ林滑降が出来ること請け合いです。(降雨中はまずいと思いますが・・・)ただ樹林帯より上まで行動する場合は念のため赤旗必携でしょう。今回は他パーティーの赤旗・赤布・トレースに少々やっかいになった訳ですが、この場を借りてお礼を申し上げます。
 天候も悪く山行としては決して満足の行く結果ではなかったものの、「東北の山スキーの楽しさは温泉にある」ということを再認識させてくれた楽しい4日間でありました。



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