丹沢での山スキー

1998年1月17日   メンバー:森田(真)(単独)


 「東京で大雪が降ったら丹沢を滑ろう」とは何年も前から考えていたことだが、今回、2週続きの大雪にこの機会を逃してはとついに実行に移した。
 当初の計画は、塩水川林道から堂平を経て丹沢山に登り、山頂からの滑降と思っていた。宮ヶ瀬からの県道が、前日に問い合わせて通行止めであることはわかっていたのでスキーを使って歩こうと思っていたところ、当日行ってみると見事に除雪されていて無理そうだったので、どうしようか思案している内にさらに除雪用の車両が入っていった。これでは行きも帰りもスキーは全く使えそうになく、往復4時間ほどの県道歩きとなるうえ、おまけに除雪した雪で駐車スペースもなく、仕方なく予定を変更する事にした。
 丹沢でスキーを有効に使えるコースを考える上で、出来るだけ林道で奥まで入れること(当然林道が除雪されていない事)がとりあえず確実にスキーを使えるポイントだと思うので(その点堂平からの丹沢山は理想的であった)、今回行ったところを思いついた。
 早戸川橋(宮ヶ瀬ダムが出来てから通行止めで渡れない)に車を置き、林道をシールで歩き出す。金沢林道に合流するまでは緩いアップダウンが続く。金沢林道に入るとほぼ緩い登りで帰りは滑ってこれそうだ。林道はなんとデブリが多く、1ヶ所林道をほぼ埋めているところもあった。とりあえず林道終点まで行って見ようと思っていたが、途中、左に砂防ダム工事用の道があって快適に滑れそうなのでそこを登る。すぐに工事現場になり道はそこで終わっていたが、十分滑れそうな沢が続いていたのでそのまま登る。やがて傾斜が急になり、つぼ足に切り替えて滑るには限界という所(高度計は640m)まで登る。せっかくだから稜線に出ようと思い板をデポして急傾斜の源頭を登り出すが、すぐになんと胸までのラッセルとなり早々に断念。デポ地点に戻ってビールを1缶あけていよいよ丹沢初滑降を開始する。最初は非常に狭い超急斜面で横滑りとジャンプターンで慎重に下る。やや傾斜が落ちると幅は狭いながら回しやすい雪質で短いながら結構楽しめた。工事現場が近づくと、一転していわゆる“もなか雪”となり、板が引っかかって苦労するが、無事林道まで滑って下りた。たった標高差240m程だが丹沢初滑降の余韻に浸った。後は林道を車まで戻るだけだが、クラストした雪面は非常に良く滑り、多少の登りはスケーティングで登れたので、駐車地点まで全て滑って下りて来れた。

 初の丹沢の山スキーは、予定を大幅に縮小してやや腰くだけになりましたが、ある程度感触はつかめました。今回たかが標高640mで滑走可能でしかも上部は雪質もまずまずだったので、標高1500m以上の主稜線付近ではもしかしたら素晴らしい滑降が楽しめたのかも知れません。またの機会に再挑戦できたらと思います。


コースタイム
駐車地点(9:34)―金沢林道(9:55)―640m地点(11:28〜12:05)―林道(12:23)―林道分岐(12:52)―駐車地点(13:06)


地形図
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