林道ゲート手前に車を止め、9:06出発。林道を終点までたどり登山道に入ってすぐ鹿柵にぶつかる所で柵沿いに行く所を知らずに直進してしまい時間をロスする。造林小屋を過ぎ、水没している橋で早戸川を2回渡って大滝沢出合から入渓するが、釣師によるものか踏み跡があり、それらを利用して進む。
下降予定の中ノ沢を分け、少し進むと大岩の滝である。右の踏み跡で巻く。右からの大崩壊地の先に突然雷滝が姿を現してびっくりする。近づくと水飛沫でカメラのレンズも曇ってしまう。今日は水量が多いのだろうか?それにしても立派な滝である。1つ上の釜を持った小滝も一緒に右岸から巻く。この先も小滝が続くが、濡れそうな所は巻きながら進む。
右からカサギ沢を合わせてすぐに左からガレ沢が入るところでゴルジュの中にバケモノ滝がかかっている。取りたてて「ばけもの」らしさはないのだが、全体的に明るいこの沢の中ではひときわ「ばけもの」に見えるのだろうか。右岸から巻く。
ゴーロをしばらく進み、きれいな2段ナメ滝を過ぎるとF5となる。この3段20mは左岸から巻くが、壁の縁の踏み跡は一部切れ落ちていて、「平行ビニールコード?」がフィックスしてある。(これはここ以外にも随所にあった)。この巻き道はガイドブックによると最後は懸垂下降となっているが、ロープを使わなくても充分降りられた。
F6とF7ガータゴヤの滝は連続していて下からは続いて見える。ガータゴヤの滝も美しい滝だ。「丹沢とは思えない」という丹沢には誠に申し訳ない表現が本当にぴったりである。滝の下で朝昼兼用の食事として小休止。この滝は左のスラブに立派な鎖があり、それを利用して登る。次の滝も「鎖がある滝」で、右岸の鎖沿いのバンドを簡単に通過。この滝を越えるともう顕著な滝はなく、傾斜の緩い穏やかな流れをどんどん歩いていく。
美しいナメで出合う左俣を分け、時折ナメが現れる中を歩いているとなんだか東北の沢の源頭でも歩いているような気がしてくる。ここでも「丹沢とは思えない」か?。
水場を過ぎてしばらく行くと沢沿いに踏み跡も現れ、最後は左からの踏み跡をたどるとすぐに原小屋平の登山道に出た。ここから蛭ヶ岳に登り、山頂でビール休憩。展望を楽しんだ後、丹沢山側に少し下った所から中ノ沢へと下降する。この沢は、源頭付近はずっとガレのようなゴーロが続き落石注意だが、ロープは結局使わず、下降にはいい沢だと思った。
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