裏妙義 仲木沢・谷急沢

1997年10月25日    メンバー:森田(真),他2名


 8/2の新歓での捻挫以来、沢とは御無沙汰していたが、ようやく足の痛みもやわらいできたし、沢のシーズンもそろそろ終わる時期なので、予定通りリハビリを兼ねて裏妙義の谷急沢に出かけた。
 前夜のうちに東浦和駅でTさんをひろい、T(N)さんと待ち合わせている横川駅へと車を走らせ、無事合流して仮眠。
 翌朝、私の車を三方境からの下山口に置き、T(N)さんの車で出合付近へ向かう。8:39出発。すぐに5m滝があらわれる。「東京周辺の沢」には右側から巻くとあるが、水流右を角が丸いが順層のホールドを快適に直登する。二俣を左に入ると滝が連続する。最初の4mは釜の左をへつって取り付き、途中で水流をまたいで上部の傾斜の緩いところは右側を登った。2番手のTさんは、プルージックで登っていたが、中程でスリップして釜に落ち、下半身を濡らしてしまった。なぜロープがあるのに落ちたのか大変不思議だったが、話を聞いてみるとプルージックでロープに結んでいたシュリンゲを上にあげていなかったそうだ。「それじゃー落ちますよ・・ははは。」と笑って済んだからよかったが、初心者の人は、ラストで登るか、面倒でも一人一人上から確保するべきなのかもしれない。いくつか小滝をこえて大きな釜を持つ8m滝は右壁を登る。すでにここまでに3回ほどロープを出したのでかなり時間がかかってしまったので先を急ぐ。
 女坂の登山道が出合うとすぐに中俣がナメで合流する。このあたりはナメが連続してなかなか美しい。沢が合流したり、曲がったりするたびに全員で地形図で現在位置を確認しながら進む。地図とにらめっこばかりでは、地図を見にわざわざ沢に来たみたいで面白味を欠いてしまうかもしれないが、地図を読む事自体は重要なことである。慣れてくると確認するポイントみたいなものがわかってくるのだが、最初のうちはしつこい様に確認しながら行くのも地図の見方を覚える上でいいのかもしれない。
 特に困難なところもなくどんどん歩いていき、奥の二俣で小休止。ここで後続の2人パーティーに追いつかれる。彼らは左沢に入っていった。30分程の休憩の後、我々は右沢に入る。右沢に入ってすぐトゲのある植物に苦しめられるが、後は問題なくようやく傾斜のきつくなり始めた沢を、大岩をくぐったり、巨木の上を渡ったりしながらどんどんつめると、薮こぎもなく登山道へと出た。
 その道を左にたどり谷急山に向かう。アップダウンが激しく結構きつい。15分程で妙義最高峰の谷急山に到着。アマチュア無線で交信している登山者が一人いるだけの静かな山頂だった。しばらくして先ほど奥の二俣で左沢に行った2人パーティーも到着する。
 ビール・昼食・昼寝とのんびりしすぎて14:50下山を開始。下山路がなかなかすごい。ちょうど奥秩父の鶏冠尾根みたいなやせ尾根で、背筋がぞくぞくする所もあるが、そこから見おろす紅葉はきれいだった。途中道を間違えて引き返したり、急な鎖場で懸垂下降の練習をしたりで予想以上に時間がかかり、車に着いたのはもう暗くなりかけた17:25であった。(おまけに私の車がパンクしていた・・・。)  その後、「かんぽの宿 磯部」で入浴(810円と少々高価だが風呂は快適)して、その近所のラーメン屋でラーメン・餃子とコップ一杯のビールで打ち上げをして帰途についた。

 谷急山は妙義の他の沢に比べて流程が長く、傾斜もきつくないのでのんびりと歩くには適していると思います。かといって単調すぎず、下部は小滝が多くて結構楽しめ、ナメもきれいなので濡れたくない季節にはおすすめの沢だと思いました。


コースタイム
遡行開始駐車地点(8:39)―二俣(9:29)―中俣出合(10:50)―奥の二俣(11:40)―稜線(12:57)―谷急山(13:15)―下山口駐車地点(17:25)

遡行図
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