丹沢 葛葉川本谷

1997年6月21日    メンバー:森田(真),他1名


 Tさんの初沢登りにどこが良いかと思案したが、きわめてオーソドックスに葛葵川本谷に決めた。私自身、沢登りはここから始めたので、久々の葛葉川がいったいどんな沢だったか少々楽しみでもある。

 入渓点までの車道はやはり迷ってしまった。なんだか妙に立派な葛葉の泉の前に駐車して8:52出発。昨日は季節外れの台風直撃を受けたので、少しは水が多いだろうとは思っていたが、実際は少しどころではなく、これが葛葉川か?と疑いたいぐらいの豊富な水量に驚いてしまった。全くうれしい誤算だ。
 入渓してしばらくはやや薮っぽく、くもの巣を払い除けながら進む。最初のゴルジュに入り、出口のF1を水流沿いにずぶ濡れになって直登する。この直登はなかなか豪快なシャワークライムで、高度感もありかなり濡れるので(通常の水量なら濡れない?)Tさんには右を巻いてもらう。F2横向ノ滝は水流右の細かいホールドを拾って登る。以外と簡単。F4二条5m下でロープを出し、ハーネスへの結び方を説明して直登する。傾斜が緩いので至って簡単である。F5板立ノ滝は水流のない右壁を登る。上部はややホールドが細かいが、特に問題はない。F6曲がり滝はその上で横切る林道からも水が流れ込んでいるのでなかなかの迫力。飛沫を浴びながら左を登る。
 林道を過ぎると水量が減ると思ったが、そうでもない。5mCSはかぶり気味のチョックストンを腕力で越える。続くF7富士形ノ滝は下段は正面水流右を、上段は水流の左に移ろうと思ったが、水量が多くて断念。水のない右壁を登る。F8を簡単に越え、F9は滑り易そうに見えるが左を簡単に登れる。やがて沢はガレになり、しっかりとした赤ペンキ矢印に従い左の尾根の踏み跡をたどる。程なく三ノ塔尾根の登山道に出て、10分程の登りで三ノ塔山頂に到着。ビールでTさんの初沢登りに乾杯した。しばし休憩の後下山を始めるとなぜか正面に塔ノ岳が見える。どういう訳か逆向きに歩いていた。すぐに引き返すが、今度は二ノ塔山頂で二ノ塔尾根の登山道の標識がないので少し迷ってしまった。沢よりも登山道が迷いやすいなんて変な話だ?(道に出ても地図を見ましょう。)

 久々の葛葉川は、増水のおかげかシャワークライミングの連続で非常に楽しめました。表丹沢の沢は大雨の翌日が狙い目かも知れません。Tさんにも沢登りの楽しみの一端を十分に味わっていただけた事と確信しますが、それ以上に私自身が十二分に楽しんでしまっていたようです・・・。


コースタイム
葛葉の泉(8:52)一大平橋(10:15)―三ノ塔(11:33)一葛葉の泉(13:20)

遡行図
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