南八幡平 葛根田川

1996年7月26日〜27日  メンバー:森田(伸),森田(真)

 7月25日19:30頃、車で自宅を出発。26日早朝滝ノ上温泉到着、仮眠。「みやま荘」で骨酒用の日本酒を調達するが、そこで飼っていた犬があとからついてきてしまう。8:30駐車場を出発して車道を歩き、踏み跡をたどり葛根田川に下りるまで結局その犬はついてきてしまった。
 しばらくは河原を右に左に渡渉しながら進む。せいぜい膝上位の水量なので特に問題はないが、増水時は渡渉不能かも知れない。左から立派なナメ滝で支沢が流入し、秋取沢が出合うあたりから、だんだん岩盤が露出してくる。大ベコ沢が美しい滝で出合い、大きな釜をへつるような所も出てくる。
 しばらく進むといよいよ“お函”と呼ばれるゴルジュになる。通過には全く問題なく、短いがとても美しく楽しい所だ。この辺りは淵や瀞が深いのだが、両岸の岩盤がうまい具合にへつれるように庇の様に水中に張り出していて快適に歩いて行けるが、もし滑って落ちれば全く足などつかない深さなので要注意。しばらくはまたのんびりと歩ける河原となり、時々ナメや瀞が出て来て飽きさせない。大石沢出合は絶好の昼寝場所である。
 この先、“葛根田の大滝”があり、その上流に魚がいるかどうかわからなかったので、沼ノ沢出合付近から釣りながら遡り、最小限の夕食を確保した所で竿をしまう。大滝2段15mを右の踏み跡で巻いて程なく滝ノ沢と北ノ又沢の二俣に到着。左岸に絶好の幕営地があり、さっそくテントを張って再び釣竿を出すが、大滝の上流も魚影は濃く、おかげさまでその晩はたき火を囲んで岩魚尽しの至福の一時を過ごすことが出来た。
 翌27日は北ノ俣沢に入ってからすぐ8m滝で出合う支沢に入る。いくつかの小滝で高度を上げた後はおだやかな小川に美しいナメが断続する渓相となり心和むところだ。源頭に近くなり20m滝を一段登って左から巻き、続く10m滝を水流左を半分ほど登ってから草付を登ると(念のためロープを出す)沢はだんだん薮っぽくなってくる。やがてミズバショウらしき植物を見かけるようになったかと思うといきなり大場谷地湿原にひょっこりと出た。辺りはワタスゲとニッコウキスゲの別天地。全く見事なフィナーレである。ビールで乾杯し、再建された八瀬森山荘に寄ってから薮っぽくて長い登山道をひたすら歩いて滝ノ上温泉へ下山。出発時ついてきてしまったあの犬が戻って来ている「みやま荘」へ宿泊して打ち上げとなった。


コースタイム
26日:滝ノ上温泉(8:15)―滝ノ又沢出合(14:50)
27日:幕営地(7:50)―大場谷地(10:40)―三ツ石山荘(16:15)―滝ノ上温泉(18:10)



遡行図
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