イダシュベツ川は硫黄山からオホーツク海に注いでいる川です。源頭は二ツ池からグランド，第一火口を経て硫黄山に向かういわゆる「沢コース」と合流します。
　林道のイタシュベツ橋より入渓しますが、バス停はありませんので橋で止めてもらいます。この沢は中間部は比較的新しい倒木や崩落でかなり荒れています。遡行図には滝は３つしかなく、Ｆ１は右岸をまき、Ｆ２は左を直登。滑り易かったのでロープをだしました。Ｆ３は落ち口付近に残置スリングがありましたが右から巻きました。それにしても驚くべき事は魚影が全く見られなかった事です。念のため糸をたらしてみても全くあたりはありません。こことちょうど反対側の太平洋に注いでいるモセカルベツ川の入れ喰い状態からは同じ知床の沢とは到底思えません。倒木や河岸の崩落などが関係するのでしょうか？それともＦ１が魚止めなのでしょうか？。遡行中雪渓らしい雪渓がひとつもなかったのも驚きです。水がなくなりグランドが近づく頃から潅木くぐりとなります。グランドから先のルートファインディングがまた大変です。おそらく迷わずに行く事は不可能でしょう(？)。
　我々は南岳方向の沢へ行ってしまい、時間切れで適当なところでテントを張りました。グランドから第一火口へ続く沢へ移るには、一箇所の木くぐりがポイントです。あとはなんとかなります。硫黄山に登って下山後はカムイワッカの湯滝が待っています。